Q.これ、説明できますか?
A.説明できるようになりたいね。
はい、どうも。「エレメンターズ ~幻に満ちた世界を歩く者達~」を代表作に持つテルーと申します。
なろうのエッセイは、時折炎上するものもあるので怖いですね。まあ私はマジで誰も知らない人間なので大丈夫。早速言いたいことを言い始めましょう。
ファンタジーを見てると「冒険者」って職業をよく目にしますよね。その仕事は作品にもよりますがモンスターを倒す、ダンジョンに潜って宝を持ち帰るとか。単純に人々の雑用をこなすこともあるでしょうか。
え、冒険者に類するものを目にしない?
そっか。じゃあ、まずは私の作品「エレメンターズ」を読むところから始めてくれますか?
……「エレメンターズ」を読みましたか?
PV数は毎日確認して覚えてる(覚えられる程度しか変わらない)ので、PV増えたかどうか全部把握してますからね。嘘ついても分かっちゃいますよ?
読みましたか。じゃあここから本題です。
Q1.冒険者の他に戦闘に関わる職を出す場合、それは冒険者とどう違う? また冒険者とどう共存している?
Q2.そもそも冒険者は何故作中で人気の職業なの?
この辺、説明できますか? 別に作中に長々書けとは言いませんが、答えられる程度に設定を考えてますか? 考えてないと「安っぽい」「量産型のゲームみたい」「テンプレそのまま」みたいな感想を投げつけられるんですね。知らんけど。
いやもう最悪こんな感想でもいいので誰かエレメンターズ読んで欲しい(本音)。絶対そんな感想抱かないから読め。
真面目に話をすると、こういった設定を「詳しく書かない」のと「考えてない」のは決定的に違います。「あるけど書かない」だけなら、地の文の僅かな描写で
「この作品はこういう世界なのか」
「はえ~冒険者はこうやって成り立ってるんか」
「冒険者以外にも世の中にはそんな仕事がねえ」
とか、読者の視野を広げることもできます。
逆に「考えてない」と話の本筋以外は書けない=本筋以外見るべきものが一切ない物語なので、世界観が狭くなりがち。
よく見る意見として「読者は設定じゃなく物語を読みたい生き物」ってのがあるんですけど、設定を作品の出来事に織り込んで語っていくいくのが書き手の仕事です。なのでこの手の意見を見て「考えなくていいな」と思うようなら、少なくともファンタジーの書き手は務まらないのではないでしょうか。
いくら文章力があっても「見たことない世界を読者に見せよう」って姿勢のないファンタジーが面白くなることはないと思います。
文章力だけあっても人気になることはない、それは私の作品が証明しています。文章の上手さだけで評価されるならエレメンターズはとっとと書籍化されて大ヒットしてますからね。
何か面倒な話になってきましたね(自業自得の極み)。この辺にしときましょう。
Q1.について具体的な例を挙げると、「傭兵」や「トレジャーハンター」、「賞金稼ぎ」ですね。
これと「冒険者」ってどう違うんですか? そして「冒険者」とどうやって共存していますか?
とりあえず「冒険者」とは「人々から依頼を受け、その依頼をこなして生計を立てている者」としましょう。そういった作品が大半だと思いますし。
じゃあ「傭兵」はどんな風に依頼を受け、どんな依頼をこなしていますか? 「冒険者」と同じような依頼なら、それもう「傭兵」の存在意義なくないですか? 何故「傭兵」を名乗る人物が出てきているんですか?
「トレジャーハンター」や「賞金稼ぎ」についてはさらに大きな問題があります。これらの職業は多くの作品において「各地を転々としつつ、目当ての宝物などを追っている」ことが多いですよね。
でもその宝物や獲物って皆が狙います。中には、金に物を言わせて腕利きの「冒険者」に依頼して、手に入れようとする人もいるかもしれません。
そういった依頼を受けた「冒険者」及び「冒険者ギルド」からすれば「トレジャーハンター」や「賞金稼ぎ」って、無許可でその地に来て、勝手に対象を持ち去っていく「密猟者」じゃないですか?
少なくともギルドからすれば完全にお尋ね者扱いで「どの道ロクな奴じゃねえんだ! 見つけ次第殺れよ!!」って冒険者に周知するレベルで邪魔で迷惑な存在だと思うんですけど。
Q2.について。
冒険者って大抵、やれモンスターと戦えだの、魔王を倒せだの、主人公をPTから追放して壊滅しろだの、命の危険が危ない(違和感を感じる言い回し)じゃないですか。でも多くの作品で人気の職業なんですよね。
魔法が使えるなら、他の働き口で安全に稼ぐって思考回路の人間がもっとたくさんいても良くないですか? 何で冒険者って人気の職業なんでしょうか。
別に人気でも何ら問題ないんですけども。なり手が多いからには多い理由があるはずで、そういうの考えてますか?
もしくは他人の作品を読んでて「何でこいつら揃いも揃ってこんな危険な仕事やってんだろ」って思うときないですか?
ある?
ですよね。私はあんまりないですけど(背中から刺す)。
主人公の動機なんてね「戦うために戦う」くらいで良いんですよ。
そんなの気にならないくらいバトルシーンの描写に拘ってれば、変な文句も出てこないでしょう。そこまで言えるほどバトルシーンにこだわった作品には、まだ出会ったことないですけどね。
ちなみに読んでくださった方はご存知でしょうが、「エレメンターズ」も「冒険者(作中では幻導士だけど)」になる人は結構多い設定です。ただまあ、人気かって言われると……うーんって感じですね。
志望する理由としては「自由な生活をしつつ稼ぎたいから」「幻素を扱う才能に恵まれたから」って前向きな人もいますが、「幻素を必要としない、通常の職にありつけなかった」なんて後ろ向きな人も、「ギルドに生きて到着して、書類にサインできればなれるから」という糞みたいな理由の奴も多いです。
要するに「簡単になれるし、腕次第で大金を得られる。しかも自由に仕事ができるから目指す奴は後を絶たない。ただ割と簡単に死ぬ」って感じですね。良い面だけ見てると、いざなってから痛い目(死)を見ると。「悪い面に目を瞑ってでも、日銭を稼がないと生きていけない」人が割といると思っていただければ。
書くことがなくなってきた、というかなくなりましたので。
元々は「Twitterでちょっと話題になったネタについて書いたろ」程度のものだったんですけどね、「これで自作の宣伝も兼ねれば完璧じゃん!」と思うとつい話が長くなってしまいました。これ文章の半分くらいエレメンターズ関連ですからね、本当に申し訳な……いや申し訳ある。絶対読んでくださいね。
でもこうして改めて「冒険者」という職業について考えていくと、まだまだ自作も練れるところがあるよなという気分になりました。自分ではかなり詰めたつもりでも、他人の作品を読んではっとさせられることも沢山ありますよね。
やはり、創作に一定のゴールはないってことなんでしょう――なんて、それっぽいことを言ってみましたが。こんなことばっかり言ってると本当にそれっぽいだけで中身スカスカになってしまうのでこれにて。
Twitterでは日々ファンタジーに関する色んな難癖……もとい質問が飛び交っているので、自作について考えるには良い機会になることもありますよ。
感想はこっちより「エレメンターズ」のほうへ書いていただく方が1万倍嬉しいです。
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