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29/64

悪口言ったから…

29話です。



「フハハハハッ…!ようやく来おったか、勇者と呼ばれた虫螻ムシケラよ」


 各々の剣で魔物を薙ぎ倒しながら、いよいよ砦の前へとやってきたルイとユナ。

 2人が砦の入口を視界に捉えた瞬間、不意に聞こえてきたそんな高笑いと共に、砦の上から、右手に大斧をもった、一際図体のデカい一体の魔物が飛び降りてきた。


「虫螻…?貴方、今旦那様のことを虫螻って言いました?」

「あっ…」


 魔物を視界に捉えるや否や、ドスの利いた声を漏らすユナ。

 隣に立つルイは、何か察したようにユナと魔物を交互に見ると、何故か同情するような視線を魔物へ向けた。


「ハッ…貴様らのような虫螻に虫螻と言って何が悪いと言うのだッ!部下を討ち取っただけで調子に乗っ──」


 魔物がそこまで言いかけて、不意に宙を舞った黒い影。

 ぐちゃりという音を立てながら、地面に落ちたソレ・・を前に、魔物はゆっくりとその正体を認識すると、遅れて激痛が右腕を襲ってきた。


「な、なんだこれは!?俺の、俺の右腕がッ!?」


 二の腕部分から、無くなった腕の代わりというように、大量に噴き出る魔物の血。

 そんな腕を抑えながら叫び散らす魔物を前に、ユナはゆっくりと歩みを寄せると、落ちている右腕の先を踏み潰した。


「旦那様を侮辱したこと、万死に値します…」

「な、何を言ってるのだ貴様…!」


 強がる魔物を前に、ルイは何処か呆れなように、そして恥ずかしがるように息を吐くと、彼女の背中に向かって言葉をかける。


「ユナ、手加減は忘れないでね」

「はい♪旦那様♪」


 素敵な(・・・)笑みを浮かべながら、ゆっくりと聖剣を持ち上げるユナ。

 その明らかに異常なオーラに、目の前に立つ魔物は、先程までの威勢などはとっくに消え失せ、ただ情けなく尻餅をついた。


「…貴方、楽に死ねると思わないでくださいね♪」


 目の前で好きな人の悪口言われたら、そりゃキレるの当たり前だよね…?

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