明日の予定、なんだけど…
27話ですん
短くてすみません…
「──と、言うわけで、今回の第一目標は数日前に占領された砦に住まう魔物の撲滅となります。神殿は…まぁ、その後でもいいでしょう」
机の上に広げられた地図を指さしながら、プラソンとシリアスに翌日の予定を伝えたユナ。
しばらくの沈黙をはさみ、シリアスの回復魔法によって元の顔に戻っていたプラソンは、何か思い付いたのか、バンと机を叩きながら唐突に立ち上がった。
「よし、それじゃあ砦云々はルイ達に任せた!俺は明日、街の警備も兼ねて温泉に──」
「プラソン?」
「はい、すみませんでした」
そこまで言いかけて、シリアスの声に口を閉じたプラソン。
本題に入ると言うように姿勢を戻す2人を前に、ルイとユナはまたかといった様子で乾いた笑みを浮かべた。
「…それで、その具体的な作戦とかって決めてたりするの?」
「あ、その辺は問題無いよシリアスさん。ユナが集めてくれた情報が正しければ、近年はその砦自体はほとんど使って無かったみたいだし、無くても問題無いらしいからね。…今回は砦を占領した魔物の撲滅が目的だから、もういっそのこと、砦ごと破壊しようかと思って」
そっと微笑みながら、さも当たり前のようにそう言うルイ。
そんな言葉を前に、シリアスは理屈として納得しかけるも、すぐさま我に返ったようにルイへと視線を戻した。
「砦ごと!?砦ごと破壊するって言った!?」
「うん」
「旦那様なら、あの砦を破壊するくらい造作もないと思いますけど」
「そう簡単に破壊って…あの砦って確か、超古代から今まで傷一つついたことのない、前勇者が建てた伝説の遺産の一つだよ!?」
落ち着いた様子で頷くルイと太鼓判を押すようなユナを前に、シリアスは反射的に絶叫した。
プラソンはこういう時話聞いてなさそう…




