これから旅が始まr…
23話です。
短いのは勘弁してください…
馬車に揺られること丸2日。
ルイ達一行は、特に魔物や盗賊に襲われることなく2つ目の街セカンドへと到着していた。
「到着だよお客さん。ここが2つ目の街、セカンドだ」
「あれ…?もう着いたの…?」
「そうだよ」
「俺、もっと盗賊とか魔物とかと戦わなきゃいけないと思ってたんだけど…」
馬車を引いていた商人のお爺さんの言葉に、拍子抜けした様子でそう言うプラソン。
シリアスはそんなプラソンの様子を見て頭を抱えると、「ずっと寝てたくせに」と呟きながら呆れたようにため息を吐いた。
「いやぁ…ありがとね。勇者様達のおかげで何事もなく荷物を運べたよ」
「いえ、僕らは特に何もしてませんよ」
「むしろ私達こそ、ここまで乗せていただいたお礼を言いたいくらいです」
「ははっ…流石勇者様とその奥様。そんな謙遜しなくても、儂はわかっておりますよ。これでも儂は元大魔法使いなのでね。その若さで結界を張れるとは流石ですな…」
商人の言葉に、何処か照れくさそうに顔を見合わせるルイとユナ。
商人はそんな2人の様子を暖かく見守ると、再び馬車へと乗り込んだ。
「それでは勇者様、そして奥様。儂はこれで」
「はい、ありがとうございました」
「では、魔王討伐た大変だと思いますが、御武運を祈ります」
商人は優しい笑顔でそう言うと、馬を鞭で叩いて再び馬車を走らせた。
「…さて、旦那様。私達もそろそろ出発しましょうか」
「そうだね。早く、この街でやるべきことを終わらせちゃおう」
そう言って、どちらともなく手を繋いだルイとユナ。
2人はお互いを顔を見て静かに微笑み合うと、いつものように言い争っているプラソンとシリアスの方へと歩き出した。
元大魔法使いって…商人は一体何者なんだ…?
(今のところ回収する予定はない)




