いざ、出陣…!!
22話!!
「うーん…悩む…」
朝食を済ませ、クエストを受ける為にギルドへとやってきたルイ達は、クエストボードに貼ってある様々な依頼を見比べると神妙な顔でにらめっこをしていた。
「なぁ、これなんてどうよ」
「何々…『銭湯の清掃員募集』…って!何よこれアルバイト募集の張り紙じゃない!?」
「いや、でもここに貼ってあって…」
「それに何よ!!よく見たらこれ、最近人気の女湯しかない銭湯じゃない!?」
「えっと…それは…その…」
ひったくるようにプラソンの手から紙を奪ったシリアスは、一通りその内容に目を通すとプラソンが何かを言い終えるより早く、その首根っこを掴むとプラソンを引きずるようにしてギルドから出ていった。
「…大丈夫かな、プラソン」
「まぁいつものことですし大丈夫だと思いますよ」
「それもそっか」
二人のやり取りを一通り見届けたルイは、くしゃくしゃになったその紙を拾い上げると、それを伸ばして…
「旦那様?」
「あ、いや…あの銭湯ってご老人が沢山利用されてるなって思って…」
「あー…たしかにそうですね…」
伸ばした紙を元の位置に戻したルイとユナは一度、お互いの顔を見合わせると、再びクエストボードへと視線を戻した。
ーーー
「まずはここ、始まりの街ビギンを出て、そこの森と隣接した平原の道を抜けて2つ目の街、セカンドに向かう」
「私達は今回、そこを通るあの馬車を護衛するのが仕事、というわけです」
ギルドから出たルイとユナは、げっそりとしたプラソンと妙にツヤツヤしたシリアスにそう説明すると、クエストにあった例の馬車の前へとやってきていた。
「僕達が勇者としての初仕事になるけど、気を引き締めて頑張ろう!!」
拳を上に上げ、そう意気込むルイ。
3人はそれに釣られるように拳を上げると、「おー!!」と声をあげた。
この作品はやっぱこんな感じのゆるい感じのほうがいい気がしてきた…
あ、街の名前は意外と適当です。はい。




