紹介
台風が2週連続で来てますね。
土砂災害が心配ですね。
はい。
形容し難い気だるさがアンディに重くのしかかっていた。
しかし投げ出したいのを堪え、ただ冷静に、
「お前ら、一旦落ち着こう。さっきから話が進んでないぞ」
とアンディは言った。
しかしーー
「だから、さっきから言ってるだろ! 何者か言わないと追い出すぞ! 早く言えよ!」
ブルードが言った。
ーーアンディの言葉はーー
「あなたがいろいろするから発見が遅くなったのよ。先に謝るのはそっちでしょ!」
メサリーが言った。
ーー届かなかった。
さっきからこいつらの会話成立してんのかよく分からないな。
とアンディは思った。
「だから、話聞けよ。お前らだけだと話進まないだろ!」
「うるさい!」
ブルードとメサリーは声を揃えて言った。
少し考え込みアンディは
「じゃあ俺出て行くから」
と言った。
それを聞きブルードは
「待て待て、お前に魔法教えんの楽しみなんだからさ。焦るなって、まだ時間あるから」
と焦る口調で言った。
「よし、落ち着いたな。俺が説明していくから、とりあえず何も喋るなよ」
「分かったよ」
「うん、分かった」
表情に変化はないがアンディは安堵で満たされていた。
「まずブルードから、こいつはメサリー。俺がエルフの所から来たって言っただろ? その時色々あったんだけど、新しいことが分かったからメサリーに伝言を頼んだんだよ。そんで、メサリー。こいつはブルード。ヴァンパイアだ。ここに来るまでに時間がかかった原因はブルードじゃない。確かに昨日魔法を色々かけられたけど、ブルードと知り合ってそんなに時間はたってない。以上だ。これで、全部分かったか?」
「なるほど〜。納得したよ」
「なるほどね〜」
各々が納得した。
「でもそれじゃあ、私がここに来るまでに邪魔してたのって何なの?」
とメサリーが聞いた。
「ただ単に迷っただけじゃないのか? 私の調べたところアンディには何の魔法も幻術も催眠もかかってなかった。ちゃんと調べられてないけど、私ぐらいのヴァンパイアなら見逃すなんてまずありえない」
とブルードが言った。
「じゃあ、もしも魔法や幻術以外だったら?」
とアンディが聞いた。
「それ以外で強力なものは聞いたことがないし、ありえない。万が一そうなら私にはお手上げだよ」
とブルードが冷静に返す。
「でも、シャドウのことがあるからさ」
それを聞きメサリーが
「シャドウって誰?」
と聞く。
「あぁ、そうだな。メサリーには説明してなかったな」
とアンディは言った。




