乱入
今日は台風で凄いことになっていますね。
皆さん大丈夫でしょうか?
明日も台風の影響があるので気を付けてください。
「掃除しとけって、この事か。まるで物置きだな。それよりも問題はあいつの性格だな。宿決まってたのに人の話も聞かないで監禁するし、泊まっていけってうるさいし」
とアンディが独り言を言っているとそこへ、ブルードが来た。
「何だ? 文句か。いちいち細かい事気にすんなよ。まぁ、明日からみっちり教えるから覚悟しとけよ。だからあんたはさっき私が言った事や自分と自分の周りについて考えときな」
「そうだな。とりあえずこの辺の魔法の本でも読んどくよ」
「……そんな事言ってないけどな。まぁ、部屋は好きに使ってくれて構わないから文句があるなら面と向かって言いな。じゃあねー」
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暫くし、アンディは今まで起きた事について考えていた。
「結局キラキラしてたのは何だったんだろう? わざわざシャドウが自分のイメージと対極に位置する様なのに姿を変えるのか? 冷静に考えてみたらあの時嫌な感じはしなかったな」
そう言いながら気の抜けたアンディの視線が天井を捉えていた。
「何かを、訴えかけていた様な気がしてきたな」
そう呟いた時であった。
天井に突如として光が現れた。
思わず目を見開きそれに焦点を当てるアンディ。
「今、天井を擦り抜けたのか?」
「………………」
「え? 何か言った? ブルードは……、居ない」
アンディには何か意味のある音が聞こえた気がした。
「……。あー。やっと、着いたよ! 着いた? んー、声が出せた? とりあえず、やっと会えたよ」
「え?」
アンディは意味がわからずにいた。
「何、何。聞いてなかったの? 私は妖精のメサリー。樹人の最高長の遣いで来たの」
「……。よく分からないけど、つまり何か伝言があるのか?」
「うん、もちろんだよ! ……ただ」
少し目を逸らしつつメサリーは言う。
「ただ、どうした?」
「ただね、ここに来るまでいろいろあったから、その、詳しい事は忘れちゃった!」
「元気よく言ったって意味はないからな?」
即答するアンディ。
「落ち着いて落ち着いて。1つ! だけ! 覚えてるから」
「何個あったんだ?」
「んー、確か、3個ぐらいかな?」
「……頑張って覚えろよ」
アンディは少し落胆した。
「まあまあ、とりあえず言うね。影についてだけど、あなたに言い伝えの続きを伝えてなかったのよ。無法者は3人現れる。1人には親切に、1人には用心に、1人には慎重に、接しろ。相手を間違えるな。間違えるとこの世は終わる。正しくすると安泰が訪れる。……うん、全部言った。あー、硬い言葉ってほんと苦手」
「そこまで硬くなかった気がするけど、わざわざありがとう。けど、この後戻ってからまた来るんだろ?」
「え? 戻らないよ、暫く一緒にいるよ。退屈だったし、それに私の力が役に立つ時がくるからさ!」
「何で? いつ、お前が役に立つんだ?」
「チッチッ、それはまだ教えないよ。今教えたらつまんないからねー」
アンディはため息を漏らす。
「お荷物が出来たな。ブルードに説明するの面倒くさそうだ」




