国史
「博物館に美術館か。ここで観光してくれって言ってるみたいだな。入館料無い様だし、いくつか博物館まわってみるか。やっぱり先ずはマギロルド歴史博物館かな?」
そう言ってアンディは中に入る。
「いろんな事書いてあるな」
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国家創世記
神は我々を創り、生きる手段を与えた。
我々を種族で分け、土地を与えた。
法を与えた。
化学の知識を与えた。
魔法を与えた。
そして発展への道を与え、我々に全てを委ね祈りを持ってこの世界から去られた。
その中でも我々マギロルドには魔法文明の中心となる事をおっしゃった。
そして国家を三分割して行政を行うようおっしゃった。
我々はその言葉通りに国を作り、ここを観光区、他2区を魔法区、宗教区にし、現在に至るまでその形を保ち続けている。
観光区は歴史や他種族があまり見られないこの国だけの景色があり、それを中心に発展してきた。
魔法区は魔法技術の研究を大学や研究機関でしており、魔法文明の真の中心となっている。
宗教区は神がされた偉業を誰も忘れない為に設けられ、常に布教活動をし続け発展してきた。
(ただし、宗教区は年々勢力が衰えてきており、現在では失われつつある。)
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「いきなり宗教色強いな。ただ、下に注意書きされてるけど……宗教区が最近無いようなものになってるって書き足されてて、可哀想だな。何でこんなに正直に書くんだろう?」
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魔法技術史
魔法は神が与えられた知識を基にみるみる発展していった。
その発展には多少の化学の知識もあった。
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「何か難しいそうだな。とばそうかな?」
アンディはその後博物館の全てを見たが、最初に読んだ国家創世記の序章が気になって仕方がなかった。
「次、行くか」
それにしても、あれは誤字だったのか……?
化学は知識で、魔法は知識がない。
知識じゃないなら神は魔法の何を教えてくれたんだ?
それに、普通神は祈るのか?
たかが自分の作った存在にか?
……次は法律関係にするか。神が作ったみたいだし、何かが気になるしな。
そうアンディは考え、法律博物館に向かった。




