店内
アンディは待たされていた。
それも1時間以上も。
暇だ。暇過ぎる。
店に来たのはいいが、店入っていきなり寝るって何だよ。
しかも起こそうとしても起きないし、どうしようかな。
もう店の中見て回るぞ。
「おっさんまだ寝てるか? 店の中勝手に見ておくよ」
何してんだろ? 返事する訳ないじゃん。
ーーーーー
お、すげ。武器屋か。いろんなの置いてるな。見たことないのもあるし。
………………。
でもな、シャドウには効かない武器だろうな。てか何が効くか見当もつかないな。どうしようかな、おっさん起きたら何か買おうかな?
そうアンディが考えていると別の部屋が気になりそちらを覗きだした。
「倉庫……かな? 埃多いな。あまり見ない方がいいか、埃嫌だし。」
アンディはまたしても別の部屋が気になったが、その部屋は他の部屋よりも厳重に鍵がかけられてあった。
あれ? この部屋何だ? 貴重な武器でも置いてるのか?
ドアを開けようとするアンディ。
しかしドアは開かない。
「どういうことだ? 他の部屋は無用心に開けっ放しだったのにな。何が保管されてるんだろ? 起きるまで待つべきだよな」
ーーーーー
おっさんが目覚めた。
あれ? 俺飲んでたはずだよな? いつ帰って来たんだ? まあ、いいや。ん? 何か音するな? 誰か呼んでたっけ?
アンディを発見するおっさん。
「誰だ、お前?」
「え? おっさんが連れて来たんじゃん」
「知らんな」
「え? おっさんまだ酔ってるのか? 冗談はやめてくれ」
「真面目に話してるのか?」
「どう聞いたら真面目じゃない様に見えるんだ? 俺はどうしたらいいんだよ」
「悪かった悪かった。じゃあ、1つ聞かせてくれ。何で俺はお前を連れて来たんだ?」
「……俺が、無法者って名乗ったら気に入られたから」
「無法者? 犯罪者かお前?」
「もうそのくだりしたよ。本当に覚えてないんだな、おっさん酔いすぎだよ」
「んー、覚えてないな。すまないがもう一度名前聞いてもいいか?」
「ん? あ、それは初めてだ。俺はアンディだ。おっさんは?」
「俺はフランクだ。いろいろ酔った勢いでしてしまってすまんな」
「気にしなくていいよ。とりあえずブラブラするつもりだったから。ところでフランク、この部屋は何だ? そしてこの店は武器屋であってるか?」
「ん、その部屋は鍛冶のためにある。つまりその部屋で武器を作るんだ。んでこの店は鍛冶屋だ。武器を売ってるのは副業だ」
「へー、凄いな」
この時アンディは思った。
いや、どこ見ても武器屋としての宣伝してるんだけど……。
と。




