道中
前回修正で少し文を増やしてしまいましたので、読んでない方は先にそちらを読んでください。
修正前しか読んでいない方すみません。
「ここはおれのラクダ車さ」
「そうか、助かったよ。俺は倒れてたのか?」
「そうだよ。でも砂漠ん中で1人倒れてっからびっくりしたぞ。あんちゃんどこ行きたいんだい?」
「ティカリットだよ。おっちゃんは違うのか?」
「俺は砂漠を東に越えた帝国へ向かってるんだが、あんちゃんの目指してるティカリットってとこは、そうだな、この辺なら北へ向かうとあるんじゃねーかな?」
帝国? でかそうだな。どんな国だろう?
「なぁ、その帝国ってどんな国だ?」
「んー、そうだな。ティカリットの次に貿易が盛んな国だな。とりあえず国土が1番でかいな。んでいい国だよ、あそこは」
「そうなのか。今度行ってみたいな。あ、おっちゃんはティカリット通らないよな?」
「通らねーよ。もう降りるか?」
「あぁ、降りるよ。助けてくれてありがとう」
「いやー、あんな所で倒れてる人見捨てたら後悔しちまうからさ」
「乾燥して死ぬの苦しそうだもんな」
「いや、そんなんじゃねーよ。砂漠にいる化け物とかに襲われるのを想像したら恐ろしいからだよ。ほら、ちょうどあそこに分かりやすいのがいるだろ?」
と言って遠くを指す。
「……確かにでかいなあいつ」
「そっちじゃないよ、その横の小せーの」
「え?」
その瞬間アンディの視界から巨大な化け物が消えた。
嘘だろ? あんなに小さいのがあんなに大きいのを食べられるのか? それ以前にあの大きい体積がどこに消えるんだよ?
アンディは色々な疑問が絶えず浮かんでいた。
「あんなのがいっぱいいるのか?」
「いるよ。あんちゃんは人がいっぱい通ってあまり化け物が通らない所にいたけど最悪何かに食われてただろうね」
「おっちゃんは大丈夫なのか?」
「大丈夫大丈夫。このラクダから出るにおいが化け物を寄せ付けねーし、そこに閃光玉があるから逃げれるしね」
「そうか」
ん? あれ? 俺の知ってるラクダってこんなんだっけ? おかしいよな? 頭2つあるしこぶ3つだし。え?
「なぁ、それ本当にラクダか?」
「あぁ、ラクダさ」
「そうか。じゃ助けてくれてありがとう。ここで降りるわ」
「ん? そうか。ならあっちへ向かえばいいよ。北はあっちだからな」
「ありがとう。おっちゃん。元気でな」
ーーーーー
アンディはラクダ車から降りて歩いている時、常に先ほどの化け物について考えていた。
あれはやっぱり魔法が使える生物と考えるしかないよな? 多分それぞれの生物にそれぞれ決まった魔法だけ使える様に進化でもしたのかな? ならさっきのラクダも魔法が使えるのか? もしかしてにおいが魔法だったりするのかな?
そんな考えを巡らせて暫く歩いているとアンディは気付いた。
「お、あれがティカリットかな? 化け物に遭遇しなかったし助かった。もう少しだな」
今回短い気がしますが、あくまで区切りよく終われたりすればいいと思っているので、今後も少し短いときはあると思いますが出来るだけ避けるのでよろしくお願いします。




