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Splitting Branch  作者: hadron river
14/65

事前

節分ですね。ということで投稿しました。


鬼は外!

「で、村長さん。俺の何が知りたいの?」

ド直球。

村長がスーロに勧められ座った瞬間のアンディによる直球過ぎる質問。

しかし実際、それしかない。


「おいアンディちょっと喧嘩腰だ。やり過ぎだろ」


「いや、もし俺の事が知りたいならこれはちょっと大げさだと思う。だから来るなら個人的にもっと他の村民みたいに来てよかっただろ?」


スーロが少し考えていると村長が

「しかし、私が公的に来て質問をし、皆にその情報を伝える方が早いのではないのかな? それに私の今の目的は君だけではない、そこの2人もだ」

と言った。


「何でこいつらも目的に入ってるんだ? こいつらは困ってた俺を見つけて家に案内しようとしてただけだが?」


「しらばっくれんでいい。もう全て分かっておる」


村長の声が響いた。


「やっぱりかぁ。じゃあもう全部話すよ」


そう言うアンディとは裏腹に、アーチにはこのやり取りが理解し難かった。


「ちょ、ちょっと待って。えーと、アンディは全部話す予定だったよね? 何ですんなりやらなかったの?」


「だって考えてもみろ、もしも俺らの事情が知らないなら全部話せば厄介事が増えるだけだし、それにこの村長見るからに優しそうじゃん。多少はったりかけて相手に合わせた方がいいだろ」


「え、待って、まだよく分かんないんだけど」


「だからお前はもう話すなって、スーロ後の説明任せた」


そしてアーチはスーロに説明された。


「で、村長さん。何が知りたいの?」


「実は君達が第3区画から、スーロ、この少年に区画の説明はもうしたのか?」


「いえ、まだです」


「まあよい。その第3区画はある重要な地点に繋がるのだが、樹々は知っているか?」


「もう聞くな。どーせ筒抜けなんだろ。樹々の所には行ったし、彼らと交渉もした。理由は、俺は今記憶がなくて、樹々の所に行かないといけない気がしたからだ。そこの2人は案内しただけだし、それにこれを見ろ。俺の耳がおかしいからこいつらも気遣って夜に出た。多分、他種属に教えるのが罪になるからということも夜に出た原因にあると思うけど、今のところ村民で気付いてるのは極僅かだよ。これぐらいの情報でいいか?」


「そう慌てずともよかったのだが、まあ、その情報を知りたかっただけだ。他はここに記された質問に答えてくれ。第1区画長がどうしても聞きたいことらしい。それを皆に伝えると君への質問ぜめは減るだろう。しかし、樹々と交渉出来たのは本当か?」


渡された紙に返事を書きつつアンディは答えた。


「ああ、本当だが、多分村長が思ってるほど立派な交渉じゃないけど」


「いやいや、我々エルフ以外との関わりをさけ、尚且つ我々エルフですら交渉出来ない者もいる現状、君は十分異質な何かがあるのだな。勘違いしないでくれ、褒め言葉だよエイブ」


「エイブ? またそれか。誰だよそれ、俺はアンディだ」


「樹々から聞いてはいたのだな。しかし意味までは教えられてないと見たが?」


「意味? エイブって人の名前だろ?」


「もちろん人の名前だが、目的が違う。無法者とは聞いたかな?」


「聞いた。多分俺もそうだって」


「まあ、無法者とは神話の中の神の様な者。逸脱者として捉えているのだが、我々には全く別の神話しかないが、あらゆる場所で共通する神話に出る神が考えている最も偉大な人類の1人がエイブという名だ。どの神話や逸話にもエイブの説明となる記述がなく、他の名の人類が出る神話もある」


「待って、人類? お前らエルフは違うのか?」


「今存在する知的生命体の全種族は亜人種とし、神話に出る人類と区別し彼らを神聖化しているのだ。彼らは神話の時代の中で完全に潰えたことになっており、神が彼らを元に我々を作った。それが大半の種族の神話のあらすじだが、我々エルフと樹々は全く違う。だから無法者は神の様な者だから両種族の最高長が変わる度に無法者にはエイブを言うことを確認しそれに反応した本当の無法者を本来あるべき形に戻すと決めているのだ」


「なあ、だったら俺の種族なんだと思う? 樹々の最高長によると魔法が使えないみたいだが、そんな種族あるのか? それに何故か全種族が人類って気がするんだよな」


「魔法が使えない種族は幾つかある。故にそれだけでは決められない。しかし、もし分かったとしてもヒントのみ教えて自分で気付かさせるがな」


「もう1つ質問。今までの話から俺は無法者なのか無法者じゃないのか分からないんだが、村長的には結局どっちだと思う?」


「私も樹々の最高長に同意だ。何か無法者という感じがする。何かがそう訴えかけている」


「でもエイブには反応しなかったが?」


「関係ない。君が無法者ならいずれ分かる。後は我々の最悪の予想である無法者は神そのものであり、現代人であることがなければよいのだがな」


「何故それだと駄目なんだ?」


「矛盾が出るからだ」


「どんな?」


「それは自分で調べてくれ、いつまでも人任せはよくない。それから、話は変わるがそこの2人に罪を問うかどうかだが……。実際にこのアンディに会ってみると無法者という感じがする。今回は見逃してやるが、罰を受けなければ許さぬ者もいる。そこで私の元で働き罰を受けた事にしてくれ。そして、無法者の事は他者には決して言うな。これを破くと即刻だからな。それから、アンディが無法者と全く関係がないと分かったら罰を与えるからな。それを心に留めておいてくれ」


「よかったじゃん! お前ら!」


「あ、ああ」


怖かったぁ。

とスーロ、アーチが思い、

スーロが更に、

こいつやっぱり何か違うよ。礼儀はあるのに全く使わないとかおかしくないか?

と。更にアーチは

何だよ。何でアンディはこんなに平然と居られるんだ? やっぱり無法者なのか?

と各々思っていた。


「そんな事より、アンディには暫くこの村に残ってもらいたいのだがいいかな?」


「問題ないけど、何でだ?」


「私の所にある書物で見せたいものがある。そして樹々の最高長と話し合いをしたいからだ」


「よく分からないけどいいよ」


「では、翌日私の元へ来たまえ」


そうして、アンディ、スーロ、アーチの3名は何事もなく村長との会談を終えた。

福は内!


単にこれが言いたかっただけですので、はい。

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