表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

999/1061

荘厳なる少女マグロ と 運動会

 "蜘蛛宇宙人":

 「あの人 [”怪人の妻であった者”] はね…――


  待ってたの。


  ずっと

  待ってたの。


  あの人 [”怪人の妻であった者”] は

  お父さん ["悪人"] を

  待っていたの。


  ずっと

  話そうって

  待ってたの。


  ずっと……――


  <トワレッ>


  ――で

  待ってたの。


  ”ABEEあびー

  みたいに

  ヒソ [潜] んでいたの。


  そんでね………――


  来なかったの。


  欲しいものは

  手に入れられなかったの。


  だから……――


  爆発

  したの。


  させたの。


  外に向かって。


  もう

  わかってるよね?


  爆発は

  ヒョーメンカ [表面化]

  してないけど、

  起こった事は

  知ってるよね?


  お父さん ["悪人"]、

  知り合い ["元・上司"] と

  それについて

  話してたよね?


  わかってるんだから」




 ―――――――――――――――――――――――――




 "蜘蛛宇宙人":

 「そんでね…――


  終わったの。


  あの人 [”怪人の妻であった者”]、

  自分のした事と

  引き換えに

  ショーメツ [消滅] したの。


  頭の

  ”悪い”

  あの人」




 ―――――――――――――――――――――――――




 "蜘蛛宇宙人":

 「頭が

  ”悪い”

  あの人 [”怪人の妻であった者”]。


  あなた ["悪人"] に

  利用されるだけの

  対象。


  お人形さん。


  あなた ["悪人"] の

  カタガキ [肩書] の為だけに

  あなたの

  パートナーに

  なった人。


  一度

  カタガキ [肩書] を

  与えられた後は、

  あなた ["悪人"] に

  無視された人。


  愛されなかった人。


  そして……――


  あなた ["悪人"] を

  満足させる為だけに

  ボクの

  ”母親”

  として

  設定された人。


  ボクには

  必要無いのに、

  ”母親”

  になろうと

  していた

  対象。


  ”母親”

  でもないのに

  ”母親”

  になろうとしてた………――


  <人>。


  役目じゃないのに、

  役を

  演じようと

  してた人。


  果たそうとした人。


  ミートパイを

  焼き続けた人。


  頭が

  ”悪い”

  のに

  無理を

  していた

  <人>。


  <合理的>

  だけど……――


  『理』


  ――が…


  『無かった』


  ――人。


  ボクと

  対等じゃないのに、

  対等であるかの

  ”様に”

  サッカク [錯覚] していた人。


  <ヒューマニズム原理>

  が埋め込まれた人。


  ボクとは

  本来

  無関係なのに

  関係を

  持とうとした人。


  『<個>


   ――である事』


  ――を捨てた人。


  ”読者”

  でもないのに

  ”読者”

  のフリをした人。


  自分が

  すべき事を

  弁えなかった人。




  哀れな人。




  哀れな人は

  終わったんだよ」




 "悪人" は

 それを

 聞き、

 責任転嫁を

 する。




 繰り返す。




 "悪人":

 「そうなのかぁぁぁ……?


  本当ぅ………

  なのかぁぁぁ……?


  ならぁ…――




  お前が

  ”悪い”!




  お前のぉぉぉ……――


  <責任>


  ――だ!!




  わたしは(わ)ぁ………

  ”悪く”ぅ……――


  『無い!!!』




  わたしは(わ)ぁ…

  言ったぁ……

  筈だぁ………。


  『様子を

   見に行け』


  ――とぉ……

  言ったぁ…

  筈だぁぁぁ……。


  あの時ぃ………

  お前がぁ……

  様子をぉ…

  見にぃ……

  行っていればぁぁぁ………――」





 "蜘蛛宇宙人":

 「あの時じゃ

  もう

  遅かったよ。


  遅すぎたんだよ。


  あの時は

  もう

  終わっていたんだ。


  もう

  前の時点で

  決まっていたんだ。


  あの

  お父さん ["悪人"] が

  お父さんの友達 ["元・上司"] と

  お話している頃じゃ……

  ――もう…

  どうしようも

  無かった」




 "蜘蛛宇宙人" は

 溜息を

 ついた。




 それも……――




 わざとらしく。




 そして………――




 "蜘蛛宇宙人":

 「お父さん ["悪人"] ……――


  あなたとは

  話しても

  無駄です」。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ