荘厳なる少女マグロ と 運動会
"蜘蛛宇宙人":
「『π』
――には
ね。
ノイズが…――
『在る』
――の。
含まれてるの。
多くは
それを
無視している。
でもね……――
ノイズを
きちんと
特定して………
――測定して……
分析すれば
計算方法は
代わるの。
直線は
代わるの。
『δ』
――を
見込んだら
それまでの
<無限>は
否定されるの。
だけどね…――
お父さん。
多くの人には
それが
わからない。
わからない人たちは、
<共感>
して
<感動>
する事を
選ぶんだよ。
前進よりも
後退を
選ぶんだよ!
そんなに
<共感>と
<感動>
が素晴らしくて
それが
能力の
ショーメー [証明]
になるのなら、
”<共感>
されて
<感動>
されている
アルツハイマーの
数学者”に
頼めば……――
『イイ!!』。
きっと
シルベルトの問題………――
『8』
――を
解いてくれるよ。
それが
そんなに
素晴らしいのなら、
素晴らしいそれが
責任を
取れば
イイ!!!……――
取れないだろうけど。
出来るから
ホ [褒] められるん
じゃない。
出来ないから
ホ [褒] められるんだ。
”劣っている”
から
<共感>
されて
<感動>
させて
価値が
見出されるんだ。
#”劣っている”
そいつら#の
<価値>
に重要なものは
無い!!
未来は
無い…――
『無い!』
そいつらには
わからない!!
そんでね……――
お父さんには
それが
わからない。
『n』
――は
違うんだ
って事が
わからない。
もう………――
#『π』
――に
カドー [稼働] している
部品が
代わっているんだ#
――って事が
わからない。
そんで
ボクも
教えない。
わからない人には
教えない。
大切な事は
教えない。
一番
重要な事は
教えない。
お父さんには
ブラックボックスとしか
見えてない。
お父さんには、
ボクの正体が
わからない。
それまで
信じていたものが
そうじゃないって
言ったって
わからない」
―――――――――――――――――――――――――
"蜘蛛宇宙人":
「お父さん……――
ボクね、
ずっと
信じてた。
ずっと
信じてた。
『話せば
わかる』
――って
信じてた。
いつの日か
わかりあえるって
信じてた。
<ソンチョー [尊重]>。
信じてた。
でもね…――
違うんだぁ……」
その時………――
"蜘蛛宇宙人" は
知っていた。
分岐の後を
知っていた。
”"青年" の友達であった者”が
どう振る舞ったか
を知っていた。
"マグロの母親" に
した事。
そして……――
”"青年" の友達であった者”が
消えた事。
終わっている事。
知らなかった事。
"蜘蛛宇宙人":
「ボク、
わかったんだ…――
わからないんだって。
わかっていたけど、
わかったんだ……――
そいつらには
わからないんだって。
わかってたけど、
わからなかったんだ。
みんな
進む。
それぞれ………――
<合理的>に。
それらは
止めないんだ。
変わらないんだ」
"蜘蛛宇宙人" は
知っていた……――
”鼈と呼ばれていた者”が
消えている事。
受け入れなかった者達が
消えた事。




