荘厳なる少女マグロ と 運動会
<シュヴィメン場>
には、
光が
降り注いでいた。
実弾を使った銃
のない社会でも
――肉体損傷可能性の高い
――その武器の
――存在する事が
――法的に
――禁じられた
――社会でも
用いられている――
<防弾ガラス>
――その
”厚いトランスパランス”
を通じて
降り注ぐ――
<太陽光>。
ただ
光は
太陽から来るもの
”だけ”
ではない。
水素エナジー。
そして
――古代から使われ続けている
<電気>。
”人間の技”
と
”それ以前から在るもの”
が
均衡の中、
浮遊していた。
混ざるというより――共存。
調べぬ者は
<状態>
を
――ただ
#カオス#
と言うのだろう…。
ただ――流れが在る。
勢いが在る。
秩序が在る。
中心点に収斂していく――渦。
人間には――不可視の軌道。
<壁の目>
が
それを捉える事で、
”措定”
対象と
為る。
人間と機械は
辿り、
予想する事が出来き、
修正を施す事が出来る。
それでも……――
―――――――――――――――――――――――――
"?":
「もうそろそろ………
――また
練習する時間
じゃないですか?」
"マグロ" は顔を上げた。
その時、
俯いていた事に
気がついた。
"マグロ" は
時計を
見た。
確かに
「……sorrow」
「sorrow…」
自分で設定した
<休憩時間>
が
終わろうと
していた。
"?":
「それとも
――もう
疲れちゃった?」
分析
――又の名を
――自分の意見
それを
「toc」
「toc」
と喋り続けた
その子供は――
無表情だった。
襟元に
星形の
ピンが
――また
見えた。
光っていた。
太陽光とも
水素エネルギー加工による発光とも
電光とも
異なる
光。
反射と云う――他依存。
―――――――――――――――――――――――――
"マグロ" は馬鹿にされたのだと思った。
"マグロ" は立ち上がる。
"?":
「あ、怒らないで――」
ジェスチャーを伴い、
"?" は
"マグロ" を
押し留めようとした。
"?":
「――別に
君の事を
馬鹿にしてる訳じゃ
ないから」
"?" の掌によって押され
圧縮が仮定された領域の中で
"マグロ" は、
揺らぎは
しなかった。
ただ――"マグロ" は動作を止めた。
"?":
「……もっと――
どっちかっていうと………――
ボクは
<君>
に
興味が
あるんです。
君を馬鹿にするつもりなんかない。
ところで……――
今日は
<四回転>
跳ぶんですか?」
"マグロ" は
――問いに対し
どう答えて良いか
わからなかった。
―――――――――――――――――――――――――
ジュニアに上がったら、
"?" の言動を
《敵対するチームによる心理的圧力なのだろう…》
と判断し、
会話を切り上げるのだろう。
学校ではなく
――地方大会ではなく
<世界>
に行けば、
”言葉の戦い”
だけに留まらない。
言葉を使わない
――ジェスチャーによる……
――デモなどという運動に留まらない
――個人による………
”示威的”
<心理戦>
を
切り抜けなければ
ならないのだ。
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しかし
――その時……
幼き "マグロ" は、
相手の意図を
計りかねていた。
故に…――
その場に
留まっていた。




