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荘厳なる少女マグロ と 運動会

 "蜘蛛宇宙人" は

 <自身とは

  違う見方を

  している者が

  いる事>

 を知っていた。




 それでも、

 それが

 問題になるとは

 考えて

 いなかった…――




 「尊重する事が

  ”問題にならない事を

   模索する為の道”

  である」




 ――として

 ”ヒューマニスト”が

 ”場”を……

 ――社会を………

 整えた中。




 尊重する事が

 問題を

 助長させている事に

 気づかなかった。




 ―――――――――――――――――――――――――




 "蜘蛛宇宙人" は

 ただ

 知っていた。




 ただ……――




 起こる事が

 想定している方向へ

 向かっていない事に

 気がついて

 いなかった。




 "蜘蛛宇宙人" は

 "怪人" を

 信じていたから。




 対象を

 見誤っていたから。




 概念

 というものの

 ”特質”を

 <普遍

  ”性”>

 という視点で

 見ていたから。




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 起こる事は

 変わらない。




 最初から

 変わらない。




 ただ…――




 プロセスが

 予定とは

 異なる。




 そして

 起こる事は

 変わらないが、

 軌道を

 代えられた道は

 ”意味”

 を代える。




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 "蜘蛛宇宙人" は

 知っていた。




 ―――――――――――――――――――――――――




 "蜘蛛宇宙人" には

 "怪人" の内面を

 読み解く能力は

 無い。




 ”感情”は

 読み解く事が

 出来る。




 次に来る手は

 予想する事が

 出来る。




 ただ……――




 進行形で

 展開する

 内的思想を

 逐次

 追いかける事は

 出来ない。




 それは

 分析の対象

 足り得ない。




 ペリフェリの時点で

 確定した

 ”様に”

 見える事は

 否定されるから。




 それでも………――




 知っていた。




 そして……――




 それを

 踏まえて

 繰り返す。




 "蜘蛛宇宙人":

 《…お父さんって

  ”悪人”

  なんだ……》




 繰り返さない事を

 繰り返す………――




 ターゲットを

 シフトさせる事で。




 ―――――――――――――――――――――――――




 知っている

 "蜘蛛宇宙人" は

 見ていた。




 見つめていた。




 <"女王" を

  見つめる

  "怪人">

 を見つめていた。




 焦点分析していた。




 "蜘蛛宇宙人":

 《止めなきゃ……――


  まだ

  サイアク [最悪] は

  起こってないけど、

  起こるなら

  止めなきゃ!


  人間ホモ・サピエンス

  なんだから!!


  あの人 ["女王"] が

  フラグを

  立てた時、

  お父さんが

  関わって

  サイアク [最悪] が

  もっと

  ブーストされるなら、

  止めなきゃ!!!


  他の人が

  関わって

  もっと

  ひどくなるなら

  止めなきゃ!!


  まだ

  お父さんが

  サイアク [最悪]

  が起こる

  チョクセツテキヨーイン [直接的要因]

  になるかは

  セトギワ [瀬戸際] だけど、

  確率が

  急上昇し次第、

  止めなきゃ!


  それは

  ボクにしか

  出来ないんだから!!


  他に

  誰が

  出来る!!!?


  誰も

  お父さんが

  ”悪い”

  なんて

  思ってない…――


  思うレベルに

  ない!!


  こんなに

  頭が

  ”良い”

  ボク以外に

  誰が

  出来る!?》




 繰り返していた。




 ―――――――――――――――――――――――――




 繰り返し、

 否定される。




 何度も

 拒否される。




 それでも

 "蜘蛛宇宙人" は

 諦めなかった。




 "マグロ" は

 最初では

 なかった。




 ”"青年" の友達であった者”も

 最初ではなかった。




 "蜘蛛宇宙人" は

 何度も

 繰り返していた。




 そして……――




 諦めなかった。




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――



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