荘厳なる少女マグロ と 運動会
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「止めるんだ!」
「終わらせるんだ!!」
それに
従う事こそ
”悪人”の
思う壺。
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"女王" は
知らずに
愛されていた。
"女王" を
見つめている者は…――
「"怪人"」
――であった。
無関係だが
関係があるもの。
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"怪人" は……――
「"マグロ" の
”様に”」
「"蜘蛛宇宙人" の
”様に”」
「"女王" の
”様に”」
<無表情>
――であった。
そして
"マグロ" や
"蜘蛛宇宙人"、
そして
"女王" とは
違うモノが
その下を
流れていた。
"怪人":
《あの子は(わ)ぁ………
今日もぉ……
綺麗だなぁぁぁ…》
"怪人":
《所作がぁ……
美しいぃぃぃ………》
"怪人":
《本当にぃ……
見とれてぇ…
しまうぅぅぅ……》
"怪人":
《特別だぁぁぁ………》
"怪人":
《女神のぉ……
”様だ”ぁぁぁ…》
それは
違った。
ただ……――
”同じ”。
その他大勢が
繰り返してきた………
――そして
――これからも
――繰り返す……
テンプレを
繰り返す。
ただ…――
「人それぞれ」
――という
ディクションで
示される程度の
”同じ”
の中の
”違う”
側面が
現れる。
それは、
”違う”
という事では
ないのだが、
”違っていた”。
"怪人":
《やはりぃ……
我々のぉ………
遺伝子のぉ……
おかげだぁぁぁ…》
"怪人":
《あのぉ……
屑 ["マグロの母親"] のぉ………
遺伝子ぃ……
だけでは(わ)ぁ…
あんなにぃ……
手足がぁ………
長くぅ……
ならないぃぃぃ…》
"怪人":
《我々ぇ……
<蜘蛛宇宙人>のぉ………
遺伝子のぉ……
お陰だぁぁぁ…》
"怪人":
《ママンのぉ……
遺伝子のぉ………
お陰だぁぁぁ……》
そして…――
捻じ曲がった
思い込み。
"怪人":
《わたしは(わ)ぁ……
不毛なのでは(わ)ぁ………
ないぃぃぃ……》
"怪人":
《子供をぉ…
作れないぃ……
体では(わ)ぁ………
ないぃぃぃ……》
"怪人":
《作ろうとぉ…
思えばぁ……
作れたぁぁぁ………》
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"女王":
《あたしだって、
やろうと
思えば
四回転
<クラインの壺>
プラス……――
「BJ」
――六回転位…
――楽勝で……
出来る!!!
練習すれば
出来る!!》
――と
”同じ”
類の
思い込み。
「無い」
――のだが………
「在る」
――とする
<解釈>。
可能性の
”悪用”。
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そして……――
"怪人":
《わたしは(わ)ぁ…
悪くぅ……
ない!》。
"マグロの母親" が
ずっと
主張し続けた事を………――
"マグロの母親":
『わたしは
悪くない!!』
――を……
――テンプレを…
繰り返す。
責任回避を
繰り返す。
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