荘厳なる少女マグロ と 運動会
そして
"マグロ" は
出る。
退場する…――
”悪意”
――と
すれ違いながら。
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繰り返す。
大勢は
偉業を
理解して
いなかった。
ただ……――
理解する者も
いた。
その中で
いくらかは………――
五回転に
挑戦する。
七回転に
挑戦する。
<クラインの壺>
を組み込む。
それは
既に
示した。
その中……――
「邪魔」。
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"マグロの姉" が
いた。
"マグロの姉" は、
見ていた。
キョウダイを
見ていた。
<自身が
出来ない事>を…――
「成功」
――させた
キョウダイを
見ていた。
地に
足を
付け……――
「flat」
「flat」
――と歩く
同じ
腸 [はらわた] から………――
「organe」
――から
生まれた
それを
見ていた。
ただ……――
見ていた。
近づかなかった。
<同胞>
を助けようと…
――支えようと……
しなかった。
離れたところから………
――離れたまま……
見ていた…――
憎々しげに。
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「ニク
シミ」
"マグロの母親" が
した
”様に”。
繰り返し。
"マグロの姉" は、
公共の
”場”
で……
――誰しもが
――見え
――見られる
――そこで………
自身の……――
「表情 [フェイシャルインプレッション]」
――が特定される前に
顔を
崩す。
”無表情”
――になる。
その顔の
<状態>は、
"マグロ" が
作品の中で
示していた姿勢と
”同じ”。
ただ…――
”優れた者”
――に対する……
<嫌悪>
――で満ちた………
「無」。
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実際に
"マグロの姉" は
背を向けた。
あらゆる
体液を
漏らし、
疲れ果てた
キョウダイに、
キョウダイは
背を
向けた。
無関心な……――
"青年" が
した
”様に”。
落ちた者に
背を
向けた。
ただ、
それは
"青年" が
示した
”様な”…――
「無関心」
――では
なかった。
傷ついた者の
背中に
刃物を
突き立てる
”様な”……――
”背中”。
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「無関心」
――に見えるが………
「無関心」
――ではない
<現象>
がある。
「Sujet」
――に触れない。
話題を
避ける。
無視する。
それは
多くの場合……――
「無関心」
――で
纏められる。
片づけられる。
ただ
その中には
関心の欠落
ではなく…――
「偉業」
――に対する
<反発>
を示しているものが
ある。