荘厳なる少女マグロ と 運動会
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最初、
評論家 [批評家] は
評論家 [批評家] であった。
そこは
評論 [批評] を
受けない
不可侵領域
であった…――
その役割は
単純に
<評論>
であり、
<批判>
であって、
<被評論者>、
<被批評者>
ではなかったから。
そんな社会にて、
”劣る者”が
繰り返していた……――
「”作家”は
<評論 [批判] を
受ける対象>
であり、
指摘 [感想] に
反論しては
ならない」。
「”作家”は
作品で
完結しなければ
ならない」
ルール。
自身に
不都合な
相手の
動きを
禁じる………――
手。
[ここに……
――既に…
<ヒューマニズムの
”横暴”>
その萌芽が
垣間見える]
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役割分担が
明確であった
時代。
多くの
評論家 [批評家] は
働いた……――
生まれ、
排除されようとする
”卓越”
を守る為に。
同時に………――
多くの
評論家 [批評家] は
働いた。
<”劣った”
それら>は……――
「意味が
わからない」
――を
繰り返し、
”卓越”
に対し、
横暴を
<働いた>。
無視と
無為化。
後年も
繰り返される事。
それから…――
「評論家 [批評家] を
評論 [批評] する事」
――が
始まった。
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評論 [批評] を
評論 [批評] する
時代。
”評論家 [批評家] を
評論 [批評] する
評論家 [批評家]
ではない者”が
<評論家 [批評家]>
になった。
評論 [批判] するから。
そして
”評論家 [批評家] ではない
評論家 [批評家]”が
”評論家 [批評家] ではない
評論家 [批評家]”によって
<評論家 [批評家]>として
評論 [批評] され……――
ループ。
そして………――
”すべて”が
<評論家 [批評家]>と
成る。
子供も大人も
女も男も
犬も猫も
植物も……――
皆
<平等>に。
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「脱構築」
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そして
”すべて”と
<評論家 [批評家]>が…――
「=」
――と
設定された時、
<評論家 [批評家]>
である事の
”意味”
が消滅する。
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「<評論家 [批評家]>
である事」
――の……
<価値>
――は………
「人権」
――に等しい。
「<評論家 [批評家]>
である事」
――は……
――生存権の様に…
人が
生まれながらにして
獲得している
[アプリオリな]
<特質>
であると……――
<評価>
――される時代。
その時代に於いて、
評論家 [批評家] は
努力を
しない。
それは
努力せずとも
獲得出来るのだ。
声が
<認められる>
のだ。
努力しようとも
等しく………――
「1」。
努力せずとも、
努力した者と
”同じ”……――
「1」。
そして
努力しない者が…――
「<共感>
するから」
――という理由で
<努力し、
”卓越”
する者>よりも
しない者が……――
「上だ」
――と………
――社会的に……
設定される。
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”劣る者”は
自身の
<感情>
を以って
<評論 [批判] >
する事で…――
「努力は
無駄である」
「努力しようが
しまいが、
”同じ”
人である」
――と見做すのだ。
そして……――
”すべて”は、
#<評論家 [批評家]>
としての
評論 [批判] する#
という
既得権益を
手放さない。
<”読者”
ではない者>が
<ひとりの
”読者”>
として
意見を
主張する事を
手放さない様に。
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