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荘厳なる少女マグロ と 運動会

 踏み入れた。




 柔らかな床。




 ラバーの様な

 そこは…――




 「楽園」




 ――ではない。




 「理想郷」




 ――ではない。




 ただ……――




 その他の

 ファームな地とは

 異なる。




 ―――――――――――――――――――――――――




 足が

 沈む。




 ただ

 沈むや

 否や、

 足に

 地が………――




 低反発。




 そして……――




 波。




 「常」




 ――はなく…




 「普遍」




 ――も……




 「不変」




 ――も

 無し。




 ―――――――――――――――――――――――――




 "マグロ" は………

 ――振動の上……

 立ち止まらない…――




 変わらない。




 恐れない。




 進む度に……――




 推移。




 ただ………――




 "マグロ":

 《イタ》。




 共に……――




 「在る」。




 続く。




 「在る」




 ――という事が

 ボディの

 上下振動

 にて

 <表現>

 される。




 "マグロ":

 「ita…」




 ”重力ストーン”

 の上下反復にて

 <表現>

 される。




 重り。




 傷だらけ。




 "マグロ":

 《ヰタ……》




 波型に

 上下する………――




 「e」




 ――が

 閾値に

 到達する。




 「ita……――




  ――iter…




  ――vitae」




 それでも……――




 負荷を

 抱える者は、

 歩を

 止めない。




 「在る」




 ――のだから。




 そうす………――




 「冪」




 ――なのだから。




 不可ではない。




 "マグロ":

 《来た》




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 その時、

 アキレスと亀の

 競争など……――




 問題外。




 実数的アキレスと

 無限たる亀。




 現代の

 未解決問題では

 無い…――




 到達可能領域。




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 ペリフェリを

 外れた。




 中。




 その瞬間……――




 それまでの

 軌跡は、

 リセット

 された。




 進む者は

 気付かない。




 "マグロ" は

 進む………――




 進まずに。




 そこは

 ”同じ”

 の範囲内。




 ―――――――――――――――――――――――――




 走ろうが

 歩こうが

 ”同じ”

 集合。




 それでも

 "マグロ" は

 中を

 進む。




 エラスティックな床の上……――




 入り、

 集合に

 含まれたが、

 独立した

 点である

 "マグロ" は

 振り返らない。




 中の

 更に

 中へ…――




 進み続ける。




 「10」




 ――を……




 「18」




 ――乗した………




 「1」




 ――の中の……




 「1」




 ――その塊を

 二つ

 その胸に

 抱きながら。




 傷だらけの

 それを…――




 「pittance!」




 ――と

 自身に

 密着させながら。




 振り返らない。




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 ”重力スケート”

 では、

 ”<ルール>

  ではない

  決まり事”

 が設定されている。




 明文化されていないが、

 誰もが

 従うのだ。




 それは

 ロー

 規則ルールとは

 違う

 則。




 「習慣」




 ――と

 呼ばれる。




 それを

 乱す者は

 限りなく

 少ない。




 それは

 試合の前、

 ”重力ストーン”

 に乗って、

 演技開始の

 規定のポイントまで

 上昇する前、

 選手は

 地に

 足を

 据えたまま……――




 「振り返る」




 ――というもの

 である。




 戦う前に………――




 それまで

 付き添ってきた者に

 面するのだ。




 背後を……――




 「haunt」




 ――する

 他と

 代替可能な

 写像と

 向き合う。




 そして

 ひとつの

 要素に

 還元可能な

 内容を

 繰り返す。




 「頑張る!!」




 「頑張って!!!」




 言葉で

 表現する事が

 ある。




 「geste」




 ――で

 表現する事が

 ある。




 ”同じ”

 <意味>。




 ”善”の…――




 「頑張って!!」




 ”悪”の……――




 「頑張って!」




 違う

 ”性”

 質。




 ただ

 その時、

 "マグロ" は

 そうしなかった。




 付き添う者は

 いないのだ。




 コーチなど

 いないのだ。




 振り返る必要は

 無いのだ。




 「family」




 ――とは

 関係が

 無いのだ。




 そして

 言葉ノイズの刺激は

 それ以上

 "マグロ" の………――




 「為す」




 ――事とは

 関係が

 無い。




 繰り返す

 必要は

 無い。




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――



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