荘厳なる少女マグロ と 運動会
繰り返しには
二種類が
在る。
足踏みの
繰り返し。
改訂的
繰り返し。
コピーと
アップデート。
”同じ”
<名>
を持つ時…
――類似した
――要素が
――僅かにでも
――見出される時……
劣った者は
一緒にするが、
二つは
異なる。
経験の前と
経験の後の
”同じ”
行為は
意味が
異なる。
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
回想は
無い。
郷愁も
無い。
"マグロ" は………
――劣った者が
――する様に……
「<消えた>
という事」
――の余韻を
味わわなかった。
指先を
見ていなかった。
その時…
――ただ……
"蜘蛛宇宙人" の………――
「figure」
――を
見ていた。
"マグロ" は……――
<”実際に
起こるのだが、
その時は
未だ
起こっても
いない事を
断言する
"蜘蛛宇宙人"”が
"マグロ" を
見る>
――その様子と
”同じ”
様には
見て
いなかった。
それでも…――
問題は
無い。
”同じ”
様に
見られる事を
欲する者が
間違っている。
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
「時間」
――というものは……
<ルール>
――である。
相対すら………――
自己都合。
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
目撃の後……――
"マグロ" は
信じていなかった。
それまで
そうであった様に…――
"蜘蛛宇宙人" を
信じていなかった。
<敵>
の様で……――
<味方>
の様で………――
捉えどころが
無い……――
”写像”
――に信憑性を
見出して
いなかった。
"蜘蛛宇宙人" には…
――その時
――"マグロ" 自身の
――傍らに
――いない……
"マグロの父親" と
”同じ”
クレジットポイントは
無い。
"マグロの母親" と
”同じ”
程度の
クレジットポイントも
無い。
大勢が
権威化し、
支持する者とは
比べ物に
ならない程………――
低い。
そんな対象が
何を
言おうと
信じ切れなかった……――
それが
<正しく>
あろうとも。
ただ、
信じられない…
――信憑性の薄い……
「fictional」
――な対象を………
「見た」
――事を……
信じていた。
否定
出来なかった。
<現象>
――は
最早
無い。
可視的な
”状態”
には無い。
ただ
見せられた
イメージは…――
「記憶」
――に
変換され、
保存されていた。
ただ……――
信じていた。
自分を
信じていた。
未来を
信じていた。
先を
信じていた。
<信じられない様な対象>
によって
刺激された
自分が………
――フィクショナルに……
――そして…
――現実 [実際] に於いて……
「為す」
――その………
<可能性>
――を
"マグロ" は
信じ始めていた。
ただ……――
簡単には
進まない。
邪魔するモノが
登場する。
「E」
――が
再帰する。
間隔的に。
感覚的に。
痛み。
ぶり返し。
繋ぎであり…――
「noeud」。
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――




