荘厳なる少女マグロ と 運動会
声がする。
焦点範囲の
移転。
"マグロ":
「…お父さぁん……」
求めているものでは
ないのだが………――
その場で
「fittest」。
「best」
――ではなく……
「worst」
――でもない
暫定的処置。
ただ
"マグロの父親" には
<需要と供給>
が見えない。
条件を
想起さえ
しない。
愚直に、
社会的な
”親”
として…――
"マグロの父親":
「たぶん……――
仕事じゃないか?」
――応える。
機械の様に………――
アルゴリズミック。
文語よりも
リズムに欠けた
口語的平坦に
支配された語りを
通じて
生成される、
社会運用に於いて
適切な……――
「response」。
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仕事を
理由に…
――よく……
同席を
解消する事が
ある
"マグロの母親" の
不在を
"マグロの父親" は
怪しまなかった。
「仕事」
それは
"マグロの父親" にとって………
――その時……
パートナーの身に
最も
発生する
可能性が
高く
見える事。
それまで
何度も
繰り返されてきた事。
尤もらしく
見せる為に
補強され、
高く
見積もられる
統計学者の…――
クレジット
”ジャッジ”。
「patch!」
家族団欒を
蔑ろに
する為の……――
「such………――
reason」。
「patch!!」
そう……――
「reckon」。
そして…――
"マグロの父親" にとって
それ以上は
”意味”
を為さないのだし、
情報量が
それ以下
となる事は
ないだから……――
十分。
マグロの父親":
《きっと
そうだ》
そして………――
「sicken」
――を前に……
「shift」。
疑問。
"マグロの父親":
《どうしたんだ?》
"マグロの父親":
《なんで
あいつ ["マグロの母親"]
なんか
呼んでいるだ?》
"マグロの父親":
《あの子 ["マグロの姉"] とは
違うのに…》
"マグロの父親":
《自立した子供なのに……》
そして
自問に対し………――
自答。
劣った者に
都合
”良き”
ディクション……――
"マグロの父親":
《やっぱり…――》
「心理的
<不安>」。
そして……――
目の前に
ぶら下がった
人参を見て、
それ以上を
特定する為の努力を
放棄する。
"マグロの父親":
《単に
試合前に
緊張している
だけだ》
"マグロの父親":
《<キテイ>
でちょっと
うまくいかなかったから
不安になっている
だけだ》
"マグロの父親":
《<不安>
だから………――
どうでも
”良い”
事を
考える》
"マグロの父親":
《今は、
あいつ ["マグロの母親"]
の事なんか
どうでも
”良い”
じゃないか……》
"マグロ":
《今
考えなきゃ
ならない事は、
自分の事だけ》
その時、
自身が、
「過去に
間違えた者」
と
”同じ”
轍を
踏んでいるとは
微塵も
思わない。
”感情メッセンジャー”
が存在する時代で、
それ以前と
”同じ”
事をする。
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