荘厳なる少女マグロ と 運動会
空間の中に…――
行列。
”箱”
の中にいる
"青年の友達" には
自身を
取り囲む
グリッドが
見えない。
対し……――
境界にいる
"蜘蛛宇宙人" には
見える。
他の者には
見えない………――
想定すら
しない。
その程度だから。
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"青年の友達" は……――
「0」
――である。
"蜘蛛宇宙人" は…――
「0」
――ではない。
※正確に
云うならば、
"蜘蛛宇宙人" は……――
「0」
――ですらない。
ただ………――
「0」
――は……
「無」
――では無い。
それは
<存在>
している
対象。
そして
それは
<場の中心>
を…
――大きく……
占めている。
※多くの
升目を………
――同時に……
埋める事が
ある。
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そして、
その隣には…――
”GIVS”。
”GIVS”は……――
”ABEE”。
置換可能な対象。
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"青年の友達" と
”GIVS”は………
――本来……
ひとつ
であった。
それが
二つに
分解された…――
"怪人" と
"ABEE" が
分かれた様に。
二つは
空間の中で
分かれた時……――
約半分
になる。
一方は………――
単純。
他方は……――
無力。
二つは
半分では
あるが、
半分では
ない。
この時点では、
<単純>が
優っている。
※言い換えると…――
<単純>の方に
「+α」
が在る。
※更に
別言すると……――
「i」
――の属性を
帯びている。
※※「i」
――は
<単純>
にだけ
その力が
働いている訳では
無い。
※”GIVS”
と分離した
"青年の友達" は、
”拘束された
"マグロの母親"”
に等しい。
<無力>は………
――写像として……
空間の外と内を
行き来すると
変わる。
姿が
変わる事が
ある。
意味が
変わる事が
ある。
名前だけ
変わる事が
ある。
それは
別の空間に於いて…――
「冪零」
――と呼ばれる。
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<単純>と
<無力>は、
分離した時、
隣り合っていた。
そして
”GIVS”は
横に動き……――
浮かぶ事が
出来る。
※"青年の友達" には
不可能。
”GIVS”は
"青年の友達" の
隣にいる事が
ある………――
斜め上に
いる事が
ある。
真上に
いる事も
ある。
ただ……――
"青年の友達" が
空間に於いて
最も高い場所に行くと、
その上に
行く事は
出来ない。
"青年の友達" の
移動可能範囲は、
「Δ」
であり…――
”GIVS”
の移動可能範囲は
「∇」
である。
"蜘蛛宇宙人" の
移動可能範囲は
そこに
無い。
"蜘蛛宇宙人" の
場所は
無い。
空間は、
対角たりえるが……――
「かど」
――は
無い。
それこそ
将に………――
「廉」
――である。
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