表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

165/1061

荘厳なる少女マグロ と 運動会

 "怪人":

 「抑々ぉ…

  何故ぇ……

  怪しいってぇ………

  思ったんんん……

  だぁいぃ…?」




 "怪人" は、

 導いた。




 まっすぐ――見つめていた。




 真摯な――フリ。




 尋ねられ、

 "青年の友達" は、

 話した。




 海外から

 視察に訪れている

 ”重力スケート協会”

 その

 <外国人協会員の群れ>

 について。




 とりわけ

 一人の

 "外国人" の

 動き。




 目の動き。




 さらに……――




 "ライバルコーチ" の

 足の動き。




 怪しく見える事――すべて。




 話した。




 ―――――――――――――――――――――――――




 "怪人" は、

 巌の様に

 動かなかった。




 ただ………――聞いていた。




 何も言わない。




 そして……――




 "青年の友達":

 「あのコーチ ["ライバルコーチ"] は

  <元・敵国人>

  ですし、

  あの

  "外国人"

  は、

  <敵国人>

  の持つ

  ”外見的特徴”

  を持っています!


  あいつ等は

  ”グル”

  だ!!」




 ――本人なりの結論が

 来た。




 "怪人" は

 無口の

 <状態>

 で、

 聞いていた。




 内臓では、

 声が

 響いていた。




 "怪人":

 《こいつは(わ)ぁ…

  やっぱりぃ……

  分かってぇ………

  いないぃ……。


  もうぅ…

  自分がぁ……

  何をぉ………

  言っていてぇ……

  ――どれだけぇ…

  ――社会に於いてぇ……

  ――問題のある事をぉ………

  ――言っているかぁ……

  わかってぇ…

  いないぃ……》




 内的声は――


 「ウキウキ」


 ――弾んだ声。




 そして………――


 ほくそ笑み。




 見えない様に――笑っていた。




 それでも、

 "青年の友達" の目に

 映る物は

 仮面のみ。




 "青年の友達" は

 自身の

 熱意の迸りに

 対し、

 仮面的沈黙だけを

 返され、

 相手が

 聞いているのか

 いないのか

 不安になったが、

 話を

 続けた。




 "青年の友達":

 「とにかく

  気持ち悪いんです!!!


  あんなキモチワルイ――




  目の動き!!




  足の動き!




  暗号だ!!


  ゼッタイ

  何か

  企んでいるに

  決まってます!!!」




 "怪人":

 「……その前にぃ…――」




 "怪人" は

 話を

 変えようと

 した。




 "怪人":

 「――既にぃ……

  この国のぉ………

  調査権限をぉ……

  与えられたぁ…

  者がぁ……

  君の言うぅ………

  <あいつ等>

  のぉ……

  データをぉ…

  ――きちんとぉ……

  調べているのでは(ぁ)………

  ないかとぉ……

  考えたぁ…

  かねぇ……?」




 布石。




 "怪人" から

 押し出される

 壁的質問に対し、

 さらに

 前へ動こうとした

 "青年の友達" は、

 押し黙る。




 ただ――




 ”一瞬”

 だけ

 だった。




 "青年の友達":

 「勿論!!


  勿論

  わかってます!


  でも………――」




 ――と

 ――鼻息荒く

 反論しようとした為、

 "怪人" は

 ――片手を挙げて

 制止した。




 "怪人":

 「調査官やぁ……

  国防のぉ…

  任にぃ……

  ある者達は(わ)ぁ………

  仕事をぉ……

  しているんんん…

  だよぉ……?


  それをぉ………

  信じないのぉ……

  かぁいぃ…?」




 "怪人" は

 反論を

 許さなかった。




 "怪人":

 「調査官んんん……

  やぁ………

  警察官んんん……

  達は(わ)ぁ…

  君とぉ……

  同じぃ………

  <国民>

  なんだぁ……。


  同じぃ…

  国民がぁ……

  日夜ぁ………

  懸命にぃ……

  働いてぇ…

  いるんだぁ……。


  君は(わ)ぁ………

  <同じ国民>

  をぉ……

  信じないのぉ…

  かぁぃ……?」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ