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荘厳なる少女マグロ と 運動会

 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 "怪人":

 《ママン…

  ――ジュマンヴォンテ……。

  ママンンン………

  ――《ノンネセセール》……。

  メママンンン…

  ――ジャベトォー……》




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 箱と

 <コンフェレンスルーム>

 を繋いだ道は、

 <多肉性植物>

 の様だった。




 切断する時に見える

 ”面”

 から

 瑞々しく

 映像が

 流れる。




 そして………――


 データは

 ”アロエ”

 の様だ。




 新たな葉が

 ――螺旋の様に……

 中から

 現れる。




 先に生まれ出た葉は

 新たに現れる葉

 の下で

 ――それぞれ…

 ――新たに現れる葉を

 ――支える様にして……

 外側へ

 伸びていく。




 太くなる。




 そして………――


 同じ姿を見せる葉は

 それぞれ

 ”別の一枚”

 として

 換算され、

 利用される。




 そして寒さの中で……――


 葉は赤くなる。




 適量を使う者は、

 体調悪化を改善する。




 多量用いる者は、

 悪化を悪化させる。




 賢き者は

 ただ

 分析をする。




 ―――――――――――――――――――――――――




 "怪人" は

 簡単に

 行くべき場所を

 示した。




 "青年の友達" は

 理解した。




 "青年の友達" と "怪人" は

 道を

 歩き始めた。




 何も言わなかった。




 "青年の友達" は

 ――歩きながら

 周囲を見ていた。




 誰かが

 何処かで

 何かを

 している。




 壁の映像は

 示している。




 ただ

 "青年の友達" は

 同じ映像に

 目を据えて

 特定の

 <現象>

 を

 追う事は

 なかった。




 流す――だけ。




 そして――


 見ている

 つもり。




 反面、

 "怪人" は、

 何も

 見て

 いなかった。




 ―――――――――――――――――――――――――




 途中――


 突然。




 壁が一部

 欠けた。




 "青年の友達" は

 驚き、

 立ち止まる。




 "怪人" は

 "青年の友達" が

 立ち止まったから、

 立ち止まった。




 様子を見る。




 欠けた壁の

 向こう側から

 人が

 出てきた。




 <カップル>

 だった。




 若者と壮齢であった。




 <カップル>

 は、

 "青年の友達" の姿を見ると

 歩みを止めた。




 目が会い…――


 視線を

 背けた。




 また焦点が戻り、

 <カップル>

 のうちの若い方が

 言葉を使って

 挨拶をした。




 "青年の友達" は

 返した。




 "怪人" と

 <カップル>

 の

 もう片方は

 会釈した。




 狼狽は

 なかった。




 <カップル>

 のうち

 若い方は

 動き回る視線を

 "青年の友達" に

 定めた。




 そして……――


 見ていた。




 口元に

 含み笑いが

 あった。




 "青年の友達" は

 ――自分に非がない

 ――にも関わらず………

 ――そして

 ――相手が

 ――何故

 ――含み笑いをしているか

 ――わからずに……

 恥を

 抱いた。




 それを見つけ、

 <カップル>

 のうち

 若者の方が

 勝ち誇った顔を

 した。




 そして…――


 別れの挨拶を

 した。




 "青年の友達" も

 返した。




 "怪人" と

 <カップル>

 の壮齢は、

 会釈だけ

 した。




 <カップル>

 は、

 歩き出した。




 二つで構成された

 二つのグループは

 歩き始めた。




 逆の道を。



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