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荘厳なる少女マグロ と 運動会

 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 "怪人":

 《ママン…

  ――ル・ノンエートルゥ……。

  ママンンン………

  ――セブキジュブゥゥゥ……。

  プックワクゥ…

  ――ジュヌヴゼパァ……》




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 "怪人" は

 指を

 動かし

 続けた。




 箱の中から

 出る事なく、

 立ち止まっていた。




 "青年の友達" は

 箱から出た場所で

 動かなかった。




 ただ………――待っていた。




 見ながら。




 ―――――――――――――――――――――――――




 ”重力スケート”

 の地方大会となる

 会場は

 <多目的ザール>

 であった。




 地上に

 ――多く

 壁で区切られた領域

 が在るのと

 同じ様に、

 地下に

 多くの

 領域

 が在った。




 ただ……――


 上下対称シンメトリック

 では

 ない。




 地下の方が

 地上よりも

 人間のアクセス可能領域は

 少なかった。




 許可の問題ではない。




 開拓可能性の問題だ。




 そんな、

 人間が用立てる事の出来る

 地下の僅かな領域の中に、

 <コンフェレンスルーム>

 が作られていた。




 ”重力スケート”

 の地方大会が開催される

 というよう場合ケースでは、

 選手や関係者達は

 地上の利用だけで

 運営を賄う事が出来たが、

 より大きな集会

 ――政治的大会

 ――国際的大会等…

 が開かれる時……

 ――そして

 ――災害がある時

 ――等………

 は、

 <コンフェレンスルーム>

 が

 利用される事も

 あった。




 ただ……――


 基本的に

 地下が利用される機会は

 ――限りなく

 少ない。




 大勢は

 必要ない限り、

 入る事が

 出来なかった。




 必要があっても

 "青年の友達" 程度の

 <状態>

 では

 ――"怪人" と一緒

 ――でなければ…

 入ろうとしても

 叶わない。




 ―――――――――――――――――――――――――




 <許可>

 を得てない者が

 入ろうとすると、

 拒絶される。




 そんな――特別な場所。




 ―――――――――――――――――――――――――




 "怪人" は

 幾人か

 地下利用者を

 確認した。




 ”ソレ

 は皆、

 <二人一組カップル

 だった。




 ”ソレ

 は皆、

 <コンフェレンスルーム>

 にいた。




 多数在る

 <コンフェレンスルーム>

 その

 別々の部屋で

 ”ソレ

 が

 固まっている

 <状態>

 を

 "怪人" は

 目で

 確認した。




 "怪人" は

 <カップル>

 たち

 パルクリールする。




 偶数で構成された

 ”ソレ

 の中に、

 "怪人" の

 知り合いは

 いなかった。




 ―――――――――――――――――――――――――




 "怪人" は

 ”ソレ

 が

 具体的に

 <誰であるか?>

 を知る事が

 出来たが、

 <何をしているか?>

 を

 見る事は

 出来ない。




 それは、

 "怪人" レベルでは

 アクセスする事が

 許されない

 領域

 であった

 からである。




 ―――――――――――――――――――――――――




 存在を

 ――ひとつ

 ――ひとつ

 特定する。




 地下で

 秘密裏に

 活動する

 ”ソレ

 は

 ――社会的には

 ――そして

 ――組織に於いて

 上の位にいる者

 だった。




 経済的に

 裕福な者達

 であった。




 ”ソレ

 は、

 ”重力スケート”

 にタグづけられる

 <存在>

 ではあったが、

 ”重力スケート”

 を行う者達

 では

 なかった。




 "怪人" は

 <カップル>

 たちの中に、

 目的の者の姿を

 見つけなかった。




 顔色を変えなかった。




 ―――――――――――――――――――――――――



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