荘厳なる少女マグロ と 運動会
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エーセは見てる…――エーセは見てる。
雲の上からエーセが見てる。
監視社会でエーセは見てる……――
汚い物を消す為に。
そんなエーセは………――透視が出来ない。
壁の中身を、見る事出来ない。
じゃあ……――
壁の中身は――「誰が見る?」
壁の中身は…――壁が見る。
瞬きしないで――監視する。
「……キタナイ者よ!――消えてなくなれ!!」
そんな壁でも………――中身は見えない。
中身の中身は、見る事出来ない。
じゃあ……――
中身の中身は――「誰が見る?」
中身の中身は…――誰も見ない。
中身の中身は――脳味噌で一杯。
真黒な箱は……――文字で一杯。
絵ばかり見ている者には――混沌。
陳腐な者は………――「猫だ!!!」と跳び付く。
で……――
猫のゲスタルト――その目で見るのさ…。
そして遠吠え(バーク)……――「きゃんきゃんきゃん!!」
機械の前で、猫好き――お座り。
声が響いて………――遠くからハウル。
子供を食べる――野生の狼。
犬に共鳴――爪を砥ぐ。
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賢き者は――境目にいる。
中身の中身の壁となる。
壁に周りを取り囲まれて……――
そして泣き出す「ウールレイト!!」
犬さえ…
――猫さえ……
狼でさえ………
――「デグー」を以って……
その耳塞ぐ。
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