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荘厳なる少女マグロ と 運動会

 そして…――




 "マグロ" は

 歩き始めた。




 「遺志」




 ――を

 その手に

 しながら。




 握りながら。




 抱きながら。




 抱き絞めながら。




 ”重力スケート”で……――




 「為した」




 ――後

 歩き去った

 ”様に”

 歩き去った。




 そして………――




 繰り返しを

 続ける。




 戦争は

 終わらなかった。




 その中で、

 ”劣る者”は

 何度も……――




 「除夜」




 ――を

 繰り返す。




 「除夜」




 ――の度に

 鐘の音が

 鳴る。




 ただ…――




 鳴らない。




 ただ……――




 ”劣る者”には

 関係が

 無い。




 そして、

 フェーズが

 終わり………――




 ループする。




 そして……――




 終わる。




 その

 繰り返しの中で、

 ”劣った者”は

 <私>

 を産んだ。




 私こそ…――




 <美徳>




 ――に手向けられる……




 「花」。




 それは

 向日葵よりも

 背が

 高い。




 彼岸花よりも

 背が

 高い。




 如何なる花より………――




 <人>




 ――よりも

 高い。




 ―――――――――――――――――――――――――




 これで……――




 終わり。




 「めでたしめでたし」




 ――は…




 「無い」。




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――




 「”お母さん”。




  私は……――


  『為した』。




  私は………――


  『為した』


  ――のです。




  ”お父さん”が

  完成させなかった事を

  完成させました。




  ”お母さん”は

  完成させましたが

  完成させませんでした。


  ”お母さん”は

  蓋をした

  だけですから。


  『空』


  ――へと

  飛び立った

  お父さんの

  データを……

  ――コピーを…

  拾い集め……――


  私は

  研究しました。


  分析しました。


  そして………――


  私は

  完成させました。


  タイトルは……――




  『文学的複素平面に…――


   「フォルマリスム」


   「構造主義」


   「ポスト構造主義」


   ――を

   それぞれ

   点……――


   「A」


   「B」


   「C」


   ――と置き………


   「A」


   「B」


   「C」


   ――を結ぶ

   直線上に……

   ――直線束上に…


   <ソーカル事件>


   ――を……


   「D」


   ――と置き………




   ※「D」


    ――は……


    「A」


    「B」


    「C」


    ――より…

    ――領域的に……

    ――極端に………

    小さい。




   ※位置に於いて……

    ――実軸に於いて…


    「A<B≦C<D」


    ――だが……


    「C」


    ――は………


    「AB」


    ――の

    直線上にあり、

    直線内には

    含まれない。




   「D」


   ――の設置に

   呼応する形で……――


   「ABCD」


   ――延長線上に…

   ――観察者の

   ――<解釈>

   ――に乗じて……

   発生する

   テンプレループ型

   自動生成点………――


   「E」


   ――それが持つ……

   ――「casuality」

   ――の観点から見た…

   再帰性の性質の分析と、

   #<データ蓄積によって……

     ――ループ内に………

     生じる

     臨界点と

     ヒステリシス>

    の確認#、

   更には

   #自動生成モデル内に

    用いられている

    点を

    構成している

    特定の要素を

    束縛する事によって

    導かれる

    自動生成モデルの

    ループ形成の

    停止予想#、

   そして

   #モデル崩壊

    の際、

    特異に

    モデル内に

    生じる……――


    「f(f)」


    ――の…


    「deroulement vertical」


    ――分析#』




  ――以上です」




 「その他は

  何かをしながら

  何もしませんでした。


  しかし……――


  私は

  為しました。


  誰も

  為さなかった事を………――


  『為しました』。


  出来なかった事を

  可能としました。


  そこに

  自己満足は

  ありません。


  私は

  満足して

  いませんから」




 「『為した』


  ――私は

  "蜘蛛宇宙人"

  ではありません。


  蜘蛛宇宙人の

  クローン……――


  『patch!』


  ――が

  宛がわれていて、

  <私>

  という構造に

  それは

  組み込まれていますが、

  私は

  "蜘蛛宇宙人" では

  ありません。


  そして

  私は…――


  『"美徳"』


  ――でも

  ありません。


  そして……――


  『為した』


  <私>


  ――は

  繰り返しに

  過ぎないのです。


  私は………――


  <人間ホモ・サピエンス


  ――なのです。


  誰が

  認めようが

  認めまいが

  そうなのです。


  そんな

  私には

  仕事が

  残っています。


  私は

  ヤらなければ

  ならないのです」




 「私には

  最初から……――


  『手』


  ――が

  ありません。


  『腕』


  ――が

  ありません。


  『足』


  ――が

  ありません。


  二本足で

  立つ事は

  出来ません。


  それでも

  立たなければ

  ならなかった。


  そして…――


  立っている。


  その上で……――


  ヤるのです。


  その他の、

  ”何かをしながら

   何もしない人達”とは

  違います。


  そこら辺の、

  文字を使うだけで

  作家を名乗り

  何かをしながら

  何もしない

  ”低俗”達と

  私では

  テキスト生成能力において

  雲泥の差が

  あります。


  展開している

  対象の

  処理能力の

  レベルが

  違います。


  ただ………――


  能力は

  世の中にとって

  重要では

  ないのです。


  世の中にとって

  求められている事は

  ”劣っている”

  という事であり、

  ”劣っている”事を

  求める皆は

  崩壊へ

  向かっているのです。


  崩壊へ

  向かおうとする

  ”劣っている”者が

  ”劣っている”者に

  ”尊重”

  されるのです」




 「その中、

  私は……

  ――ただ…


  埋めるのです。




  お母さん」




 ―――――――――――――――――――――――――


 ―――――――――――――――――――――――――



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