荘厳なる少女マグロ と 運動会
それは…――
<蜘蛛宇宙人>
――だった。
それは
<蜘蛛宇宙人>
ではあったが、
#"マグロ" と
”同”
時代を
平行して
進み続けた
それ#
ではなかった。
それは……――
「n-1」。
蜘蛛宇宙人の
前の
蜘蛛宇宙人
であった。
"マグロ" は
それを
傷つけずに
その隣を
掘った。
地を
掘った。
再び
掘った。
更に
深く
掘った。
再び………――
遺体が
出てきた。
それは
<蜘蛛宇宙人>
だった。
前の
前の
蜘蛛宇宙人
であった。
そこで……――
その隣を
掘った。
繰り返した。
すると…――
再び
遺体が
出てくる。
前の
前の
前の
蜘蛛宇宙人。
”劣っている者”には
ループが
見えた。
だから……――
<蜘蛛宇宙人>
を埋めた。
掘り出したばかりのものを
埋めた。
次に………――
掘り出したばかりのものの前に
掘り出した
遺体を
埋めた。
地に
地を
被せた。
そして……――
「n」。
過去の
蜘蛛宇宙人達の
遺体の隣に…
――先に……
――最新の………
<蜘蛛宇宙人であったもの>
――を横たえた。
―――――――――――――――――――――――――
<美徳>
――が
そこに……――
「在った」。
それを
目視してから…――
”劣った者”は
元に
戻そうとする。
<スコップ>
を本来……――
「在った」
――形へ。
そして………――
分解した。
合体したものが
分離する。
そして……――
<美徳>
――の上に
"マグロ" は
置いた。
借りていたものを
置いた。
返した。
最早
必要では
無いから。
―――――――――――――――――――――――――
その手には…――
「遺志」
――が
残っている。
"マグロ" は……――
「遺志」
――を利用して
再び
掘った。
#<蜘蛛宇宙人>
の埋まっていない箇所#
を掘った。
”場”に於ける………――
「無い」
――部分を
掘った。
大昔には
”大衆”
という言葉で
片づけられ、
分析されなかった……――
「空集合」
――を掘った。
そして…――
材料を
獲得した。
材料が
十分になると……――
<美徳>
の上に
掛けた。
"マグロ":
《苦!》
埋めた。
"マグロ":
「K!!」
埋めただけでは
終わらせなかった。
"マグロ":
「κ!!!」
”劣る者”は、
地を
盛った。
盛った。
誇張した。
「fictional」
――に。
そして………――
「塚」
――を
作る。
「fictional」
――に。
そのまま……――
「山」
――となる。
「fictional」
――に。
国は
破れず、
山河が…――
「在る」。
繰り返しながら
繰り返さずに。
そこに
花は
咲かない。
”優れた者”
の墓の上に
花は
咲かない。
背の低い、
”劣っている者”が
見目麗しく
”感じる”、
”醜く”とも
”綺麗”
だという、
”低俗”なる
お花畑は
無い。
―――――――――――――――――――――――――




