荘厳なる少女マグロ と 運動会
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昔、
女性には
<参政権>
が無い…――
そんな時代があった。
男性に与えられていた権利が
別の性には与えられない時代。
ただ
女性が中心となって起こした
<女性の社会的地位向上運動>
を通じて、
女性も
参政権を
得る事と
なった……――
その事は
どの歴史書にも
記されている。
性別を理由とした
”特別視”
の撤廃――
その第一歩。
これは
どこかにある
とある一国だけを指した
特別な話では
ない――
多くの先進国で発生した
”世界的な現象”
であった。
今となっては、
或る特定の一地点で発生したものが
別の場所に派生したのか?
それとも
世界中、同時多発的に起きたのか?
を
辿る事は
難しい。
あまりにも意見を主張する者が多すぎる。
そして
ジャッジは
信頼に足るとは
限らない。
ただ――
その現象が
同じ時期に
必ずしも繋がりを持たない
――というより
――繋がりの見えない
様々な場所で
発生した事を
――今でも
確認する事が出来る。
データが残っているから。
そして
――どの様な発生状況が
――事実であろうとも
その現象が発生するには
運動があった
という事には
変わりがない。
それ――だけ。
因みに――
<女性の地位向上運動>
の
”始まり”
を設定する事も
難しい。
<歴史的転換点>
と呼ばれている時代
それ以前にも
同じ様な現象を
見つける事が出来るものだし、
それが見つけられた時
それ以前にも
似た現象を
見つける事が出来るだろうから。
何はともあれ、
運動の中心には
<フェミニスト>
と呼ばれる
「男女格差是正」
をスローガンとした
集団があった………――
そんな時代があった。
フェミニスト達は
活動を続けた……――
自分達
――即ち
――<女性>
の権利を
手に入れる
為に。
それらの主張は
――大きく云えば
以下の様で
あった…――
「男性は
優遇されていて
女性は
貶められている!」
運動の結果、
男女間の
性差による
社会的
待遇の差は
狭められてきた
――とされている。
それは、
法で語られている
<男女平等>
の観点から云うと
――必ずしも
間違った軌跡では
なかった。
理想を言えば……――の話だが。
ただ
現実は
三行で説明できる程
単純では
ない。
間違っていない事が
最高の利益を約束する訳ではない。
実際、
フェミニスト達は
自分達が
――運動の結果
同じ女性から
”女性の権利”
を奪う事になる
とは
知らなかった
様だ。
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