荘厳なる少女マグロ と 運動会
そして…――
告白する。
"蜘蛛宇宙人":
「ボクは……
ただ………
捧げます……。
この身を…
捧げます……。
ボクは………
ボクの……――
<すべて>
――を…
捧げます……。
『君』
――に………
捧げた……
”様に”。
『貴方』
――に…
捧げた……
”様に”。
『貴い』
――方………。
ボクは……――
『わたしたち』
――に…
捧げます。
ボクは……
凡人とは………
違います……。
個人の幸せだけを…
追い求める……
屑とは………
違います……。
この…――
『国』
――に……
捧げます。
この………――
『国』
――の……
『先』
――に…
捧げます……。
『次』
――に………
<未来>
――に……
ボクは…
ボクを……
捧げます………。
『僕』
――は……
そうしなければ…
ならないのです……」
コピーした。
それまでを
コピーした。
一フェーズを………――
『人生』
――を
コピーした。
"蜘蛛宇宙人":
「気にしないで……
下さい…。
恩義を……
”感じない”
でください………。
当たり前の事……
なのです…。
ボクは
<人間>
ですが
<人間>
では
ありません。
『人間』
――ではありますが
そういう
<名前>
では
ありません。
ボクの名前は……――
『?』
――では
ありません。
ボクの名前は………――
『クローン』
――では
ありません。
ボクの
本当の名前は……――
『"蜘蛛宇宙人"』
――では
ありません。
それらは
ボクの
本当の名前では
ありません。
ボクの名前は…――
『美徳』
――というのですから。
それが
ボクの
<本名>
なのです。
ボクが
ボクのする事を
するのは
当たり前なのです。
”下劣”な
<悪徳令嬢>では
ないのですから。
チーレムは
作らないのです。
そして
そんな
当たり前の事を
繰り返す
ボクは……
――その名の通り………
『美しい』
――のです……。
ボクは
”劣っている者”が
どう
<評価>
しようと…――
『美しい』
――のです。
美しい者が
醜いとされ、
醜いモノが
美しいとされる
時代でも、
美しい徳である
ボクは……――
『美しい』
――のです。
『美徳』
――なのですから。
今後、
必ずしも
<蜘蛛宇宙人>が
繰り返すとは
限りません。
それでも………――
『美徳』
――は
繰り返されるのです」
"蜘蛛宇宙人":
「世界は
美しく
ありません。
”劣る者”が
何回
繰り返そうとも……――
”劣る者”が
優勢である
世界は
美しく
ありません。
ただ…――
わたしこそが
美しいのです。
そして……――
わたしが
消えようとも
繰り返されるのです。
報われずとも
繰り返すのです。
愚かではありませんが
愚かに。
愚直に」
コピーは………――
「空」
――に
散らばった。
「etoile」
――ではない。
輝かない。
それでも……――
「在る」。