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荘厳なる少女マグロ と 運動会

 "蜘蛛宇宙人":

 「そう…――


  終わったんだ……」




 繰り返す。




 "マグロ":

 「そう………――


  終わったの」




 繰り返す。




 終わらずに。




 そして……――




 "マグロ" は

 謝罪しない。




 《ごめんなさいね…――


  辛い思いを

  させて。


  厳しい事

  言って……――


  ごめんなさい。


  忘れたりして………――


  ずっと

  傍に

  いられなくて

  ごめんなさいね……。


  感謝しないで

  本当に

  ごめんなさい…。


  何も

  してあげられなくて

  本当に

  ごめんなさいね……。


  わたしが

  ”劣っている”

  から………》




 "蜘蛛宇宙人":

 「君は……

  ”悪くない”…。


  誰が……

  そう………

  <評価>

  しようと……、

  君は…

  ”悪くない”……。


  どんな奴が………

  何を……

  ”感じよう”と…――


  ”悪くない”。


  ボクだって……

  ”同じ”

  だから…………。


  ボク達は……

  何も…

  ”悪くない”んだ……。


  ただ………――




  ”劣る”者は

  ”劣る”が故に

  ”劣っている”事だけを

  褒め称える。




  ”劣っている”者が

  ”優れている”者を

  受け入れる事は

  無い。




  #”劣っている”

   ライバル#が……

  ――#”劣っている”

  ―― 負けず嫌い#が…

  ライバル視している

  対象である

  ”より優れた者”の……――


  『偉業』


  ――を

  認める事は

  無い。




  ”悪人”が………――


  『”善”』


  ――を

  受け入れる事は

  無い。




  世の中を

  構成する

  大勢が

  ”劣っている”、

  ”ライバル視する”

  ”負けず嫌い”

  ”悪人”

  であり、

  対象を

  多数決原理で

  <評価>

  する

  ”場”に於いて……――


  ”優れた者”


  『善』


  ――が

  尊ばれる事は

  無い。




  それらの

  #<評価>

   基準#で…――


  『勝つ』


  ――事は

  無い。




  その

  ”様な”

  ”場”

  に於いて

  好まれ、

  <評価>

  されるものは

  すべて……――


  ”優れていない”。




  誰が

  なんと

  言おうと、

  単に………――


  ”劣っている”。




  それらは……

  何かをしながら…

  何もしない……。


  足踏みを………

  しながら……

  ――後退しながら…

  繰り返すだけ……。


  それこそ………

  単純な事さ……。


  それらに…

  認められるという事は……

  単に………――


  ”劣っている”


  ――という事。


  そして……

  ボク達は…

  ”劣って”

  いようが……

  ――どれだけ………

  ――”感じ”

  ――ようが……

  ”劣っていない”。


  その他大勢とは…

  違う」




 "マグロ" は

 黙って

 聞いていた。




 宣言を

 聞こうとしていた。




 "蜘蛛宇宙人":

 「最後に……――


  『1』。


  ボクは………

  ヤらなければ……

  ならない…。


  ボクは……

  <”劣っている”

   奴らが

   大好きな

   ”悪徳令嬢”>

  じゃないんだから………

  否定しなければ……

  ならない…。


  ボクには……――


  『責任』


  ――が………

  あるんだから……」





 指が

 持ち上げられる。




 そして…――




 動く。




 起き上がらない。




 立ち上がらない。




 腕さえ

 持ち上がらない。




 それでも

 "蜘蛛宇宙人" は、

 作業する。




 働く。




 コピーの為の

 手続きを

 取る。




 "蜘蛛宇宙人":

 「ボクは……

  <チーレム>

  など………

  作りません……。


  ”下劣”な…――


  『作品』


  ――など……

  作りません………」



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