荘厳なる少女マグロ と 運動会
"蜘蛛宇宙人":
「新しい時代には
新しい手法。
新しい表現。
自動生成時代なんだ。
如何なる展開にも
テンプレ生成が…
――自動的に……
導かれる
時代に於いては、
#過去に
<構造主義>
と呼ばれた思想を
発展させたもの#が
適切に
働くんだ。
基礎は
もう
出来上がっているんだから」
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構造主義的手法の
基本は、
数多ある………――
「作品」
――を
集め、
類似を
探し……
――ループを
――探し…
テンプレ化する事
にある。
その為に……――
「作品」
――を解体し
”要素”を
抽出し、
それぞれを………――
「1」
――に
還元する。
数多ある
”同じ”
”様な”
事を
処理しやすくする為。
これまで……――
「作品」
――というものは
構造主義的には…――
「解体する対象」
――であり
テンプレループ
している
”要素”
を抽出する為の
<源泉>
であった。
<資源>
であった。
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"蜘蛛宇宙人":
「でもね……――
そんな………
時代は……
終わったんだね…」
繰り返す。
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既に、
最初から……――
「作品」
――は
解体されている
時代なのだ。
それも………――
自動的に。
<人>
ではない者の
手によって。
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「作品」
――は
登場するや否や……
――大昔の
――言い方をすれば
――<出版>
――されるや
――否や…
解体されて
#<解釈>
モデル#
が適用されて
勝手に
自動生成する
時代なのだ。
だからこそ……――
解体される
前の時点で
既に
解体したのだ。
そして
”劣る者”に
<”要素”
還元>
される前に
既に
その処理を
済ませたのだ。
#<解釈>
モデル#が
勝手に
本来の形を
捻じ曲げない
”様に”
手を
打ったのだ。
この時………
――これまで
――示した
――”様に”……
テンプレループは
生成されながら
テンプレループは
生成されない。
そこに
起こっている事こそ
将に…――
「novel」。
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"蜘蛛宇宙人":
「終わったんだ……」
"蜘蛛宇宙人":
「終わったんだね………」
"マグロ":
「そう……――
『除夜』
――は
終わったの。
<苦しみ>は
終わったの。
また…――
『除夜』
――の時は
訪れる。
<苦しみ>は
繰り返される。
でも
その……――
『除夜』
――は
前年までの
それじゃ
ないの。
そう
”感じ”
ないかも
しれないけど、
そうなの。
わたしたちは
進んでいる。
自動生成しながら………――
『次』
――へ。
未来へ」