荘厳なる少女マグロ と 運動会
"蜘蛛宇宙人":
「”劣る”者は…
”劣る”が故に……
”劣っている”事を………
褒め称える……」
"蜘蛛宇宙人":
「そいつらは…
外国産の米を……
使おうが………
国産だろうが……
”同じ”」
"蜘蛛宇宙人":
「そいつらは…
<七草粥>
でさえ……――
『味が薄いから』
――と………
ケチャップを……
掛けるんだ…」
"蜘蛛宇宙人":
「そして……
<七草>を………
消滅させてから……
言うんだ…――
『人それぞれ!』
『美味しければ
なんでも
”良い”!!』」
"蜘蛛宇宙人":
「それは……――
間違っていない………」
"蜘蛛宇宙人":
「”低レベル”には……
何でも…
”良い”
んだ……」
"蜘蛛宇宙人":
「”悪”
さえも………
”良い”
んだ……」
"蜘蛛宇宙人":
「そいつらは…
噛む必要がない……
流動食なら………
何でも……
”良い”
んだ…」
"蜘蛛宇宙人":
「ソースを……
ごったに………
混ぜた……
<雑炊>で…
十分なんだ……」
"蜘蛛宇宙人":
「それらは………
楽しまない……」
"蜘蛛宇宙人":
「それらは…
<七草>を……
味わわずに………
ソースを……
楽しむ…」
"蜘蛛宇宙人":
「人工的で……
”低レベル”な………
キャラクターや……
プロットの…
味付けがなければ……
食べさえ………
しない……」
"蜘蛛宇宙人":
「そいつらは…――
『草!!!』
――と笑いながら……
『草』
――を味わわない………」
"蜘蛛宇宙人":
「<意味>を……
理解しない…」
"蜘蛛宇宙人":
「繰り返されてきたし……
これからも………
繰り返される……」
"蜘蛛宇宙人":
「そんな中で…
君たちは……
<”外国人”が
簡単に
切り捨ててきたもの>を………
大切に……
育てて…
きたんだね……」
"蜘蛛宇宙人":
「『作品』
――を………
作ってきたんだね……」
"蜘蛛宇宙人":
「あぁ…」
"蜘蛛宇宙人":
「……あぁぁぁぁ………」
"蜘蛛宇宙人":
「これを……
繰り返してきたんだね…」
"蜘蛛宇宙人":
「『organe』
――が……
休まる………
”様だ”……」
"蜘蛛宇宙人":
「休まないけど…
安らぐ……」
"蜘蛛宇宙人":
「君たちは………
これを……
繰り返して…
来たんだね……」
"マグロ" は
聞いていた。
受け入れていた。
そして………――
"マグロ":
「そう……――
わたしたちは
これを
繰り返してきたの。
そして…――
繰り返すの。
”下劣”
な奴は
繰り返しながら
繰り返さない。
そいつらは
捨てるだけ。
そいつらは
無視するだけ。
そいつらは
後退するだけ。
そいつらは
<邪魔>
するだけ。
そいつらは
単なる……――
<低レベル>。
そいつらは………――
『除夜』
――を聴かない。
そいつらは……――
『七草粥』
――を食べない。
どれだけ
<愛国者>
だろうが、
それらは
"外国人" と
”同じ”
事をする。
わたしの
”#母親#
だった人”と
”同じ”
事を
する。
わたしの
”#姉#
だった人”と
”同じ”
事を
繰り返す。
でも…――
あなたは
違う。
違った……――
でしょ………?
あなたは
昔
自分が……――
『敵』
――だって
言ってたけど…――
それは
違う。
あなたは
<間違っている>。
わたしは
あなたを
否定する。
あなたは……――
『敵』
――じゃない。
<仲間>
――なの。
あなたは
間違っていた。
あなたは
最初から
そうだったし、
これからも
そうなの。
あなたは………――
『わたしたち』
――に含まれていたのだし
今も
含まれている」