荘厳なる少女マグロ と 運動会
"蜘蛛宇宙人":
《…話しても
ムダ [無駄] です……》
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#座る
"青年"#は
<アンスタント・テキスト>
を閉じた。
それは
見えなくなった。
報せそのものは
消えていた。
行為によって
消されていた。
無為化されていた。
ただ………――
消えていなかった。
"青年" に
埋め込まれていた。
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"青年" は
内容を
捉えていた。
"青年" は
内容に
捕らえられていた。
縛られていた。
それは
見なかったが、
見えていた。
"青年":
《なんで……――》
"青年":
《折角
助かったのに…――》
"青年":
《折角
生き延びて
帰ってきたのに……――》
"青年":
《なんで………――》
"青年" は
見ていた。
不条理を
見ていた。
見えないが
見ていた。
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"蜘蛛宇宙人":
《どうしようもない……――
ボクには
どうする事も
出来ない。
それらは
何をしようと
変わらないんだ。
ボクが
止めても…
――次で……
起こるんだ。
変わらずに
繰り返されるんだ。
ここで
あの人 ["青年"] を
止めても、
あの人 ["青年"] は
止めないんだ。
あの人は ["青年"] は
テンプレ化されていて
次でも
”同じ”
センタクシ [選択肢] を
選ぶんだ。
ループする事を
求めるんだ。
あの
どうしようもない人
["青年" の友達であった者]
がそうした
”様に”。
何度
止めようと
”同じ”
結果。
それに………――
ボクは
<人>
のイシ [意志] を
止められない。
止めたら
止めた時に
新しく
問題の
起こる
カクリツ [確率] が
高くなるから。
そして
それは
更なる
”悪化”
への道だから。
キョーセーテキ [強制的] に
ネ [捻] じ曲げて
イシ [意志] を
操作したら、
<過去に
起こった事>の
ループが
そこに
生成して
テンプレ化
されるんだ。
個人尊重を
キョーセー [強制] する
<ヒューマニズム
徹底社会>
の先の
個人時代のシューエン [終焉] の
先に、
#過去に
ハビコ [蔓延] った
ゼンタイシュギテキ [全体主義的]
オーボー [横暴]#が
サイキ [再帰] しちゃうんだ。
『過ち』
――を
繰り返す事に
なるんだ。
<ゾクセー
[属
”性”]>
を無視して……
――<”性”
―― 質>
――を無視して…
すべてを
ひとつに
マト [纏] めて……
――カンゲン [還元] して………
その
部分を……
――コーセーヨーソ [構成要素] を…
無視した
ゼンタイシュギ [全体主義]。
ボクは
そんな事、
繰り返さない。
多くが
繰り返そうと
動こうとも……――
ボクは
繰り返す事に
カタン [加担] しない。
ボクが
<人>
のイシ [意志] を
ネ [捻] じ曲げて
自分に
都合
”良く”
代えてしまったら………
――ウバ [奪] ってしまったら……
それは
<”悪”の
ヒューマニスト>が
やった事を
繰り返す事に
なる》