荘厳なる少女マグロ と 運動会
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――
昔々…――
或る処に、
”長文を
読めない者”
がいた。
忍耐が
無かった。
根性が
無かった。
<知
”性”>
が無かった。
そして
作者に
責任転嫁ばかり
していた。
それは、
固有名詞を
持っていた。
”固有名詞を
持つ者”
は主張する。
「長すぎる!」
長文製作者は、
#長文を
読めない
”固有名詞を
持つ者”#の
まとめ要請に
応えてやった。
ただ
”固有名詞を
持つ者”は
満足を
しなかった。
更に
短くする事を
求めた。
「長すぎる!!」
そこで、
長文製作者は
短くしてやった。
その時……――
”固有名詞を
持つ者”の
主張を
短くしてやった。
「長すぎる」
それでも
止まらない。
だから………――
「長すぎ」
「長す」
「長」。
それでも
不満は
解消しないという。
長文製作者は
耐えていた。
ただ……――
耐える事を
止めた。
そして…――
長文製作者は
主張する。
「お前は
長すぎる」
先ず……――
”固有名詞を
持つ者”の
名前を
短くした。
「長すぎる」
固有名詞は
固有名詞では
なくなった。
それだけでは
終わらなかった。
長文製作者は、
その
”固有名詞を
持っていた者”の
人生を
短くした。
「お前の人生は
読み辛いし、
わかりづらいし、
長過ぎる!!!
お前と云う
存在は、
三行で
纏められるべきだ!!」
対象は、
読み易くなるよう
三行に
纏められた。
「それは
何かをしながら
何もしない」
――という
三行に
纏められた。
そこには
様々な思い出が
詰まっていた。
たくさんの
想いが
詰まっていた。
ただ………――
三行に
纏められた。
その後、
纏められたそれは
何かを
話す。
何かを
する。
ただ……――
「それは
何かをしながら
何もしない」。
―――――――――――――――――――――――――
”わかりやすさを
求める者”は…
――何故か……
自分だけは
その対象外であると
考えている。
「平等」
――社会の中で
自分だけが………――
「特別だ」
――と
思っている。
自分だけは
三行で
纏められないと
思っている。
ただ
それは
特別ではないし、
例外ではない。
”わかりやさを
求める者”は、
わかりやすく
解体されるのだ。
”三行で
纏める事を
求める者”は、
三行に
纏められるのだ。
「それは
何かをしながら
何もしなかった」
その
”様に”……
――自ら…
”場”
を整えているのだ。
それは
自ら
消えようと
している。
消しても
結果は
”同じ”だ。
”わかりやすく”
要素まで
解体してやるだけ。
「個」
――の……
「life」
――というものは
複雑なのだが、
それには
複雑なものなど
要らないのだ。
「大勢は
自分が
どれだけ
恐ろしい事を
導いているかを
知らない」
―――――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――