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第七幕 新たなる迷宮王

七幕(^_−)−☆


今回やっと新迷宮王出せました!

赤の男は岩の上を飛び、青の男は海の上を走り、緑の女は海の上に浮かぶ白い蓮のような花の上をゆっくりと砂浜まで歩いて行った。


「さて、まずはこのジャングルを通って、あの山の崖を登って洞窟の入り口を探すんだったか?」

赤の男は不意に手をかざす。

「しかし、このジャングルは邪魔だな。燃やしちまうか?」

しかしその腕を緑の女がつかむ。

「お待ちなさい。そのような無駄に命を燃やすことをわたくしは許しません。ましてや、まだここの情報が少ない中で迂闊に行動してはなりません」

「少しは考えてくれ」







「そうだよ」

「そんなことするなら」

「「わたし/ぼくが許さない」

三人は声のする方を見ると空中に少年と少女が浮いていて、こちらを見下ろしていた。

片方は白い腰したまである長い髪に、黒をメインとして白いレースとリボンのカチューシャをつけ、黒をメインとした長袖の白いレースとリボンをふんだんに使ったワンピースと黒いポンチョを肩にかけたゴスロリ服をきていて、黒と白のシマシマ靴下に黒い靴を履いて、手には黒と白の蝙蝠傘を開いてもっていた。

片方は白い肩までの短い髪に、小さな白のシルクハットに黒のフリルとリボンがついている物をつけ、白をメインとした長袖の黒いレースとリボンをふんだんに使った上とひざ下までのズボンにマントを肩にかけたロリータ服をきていて、白と黒のシマシマ靴下に白い靴を履いて、手には白いステッキが握られていた。

二人とも耳が尖っており、人形のように無表情だった。


「貴様らが迷宮ダンジョン王か?」

青の男が二人に問うたが、二人は首を横にふる。

「「違うよ」」

「わたしはリグ」

「ぼくはグリ」

「あなたたちの目的は今までの人と違う」

「だから連れて来てって言われた」

「「今回は特別」」


そう言って二人は三人に手をかざし、銀の魔方陣が浮かぶ。

「「《強風フルトゥーナ》」」

すると三人の周りに銀の風が吹き荒れ、三人は宙に浮く。

二人はお互いの顔を見て頷くと、三人を囲む風は一層強くなり、そのまま空の上にある頂上まで運んでいった。










ふわりと三人の足が地面に着く。あたりを見回すと周りに何もないだだっ広い森だった。

「ここが頂上ですか?」

緑の女はもう一度辺りを見るが森以外何もない。上から見たときは山の内側だけがえくり取られ、その中に森があり、外側だけが山が壁になっていていたなと思い出す。しかしそれだけだ。

迷宮ダンジョン王もいないようだが?」

青の男は三人よりもだいぶ離れたところに着地したリグとグリを軽く睨む。しかし二人は先ほどから無表情。

「もう来たよ」

「ほら」

二人が指したのは空。空を見ると一つの人影が降ってきた。


ダンッ


砂が舞い上がり、影はゆっくりと立ち上がる。


両方の長袖にベルトを巻きつけてあり、上半身だけしっかりとボタンで止めているボロボロの黒いロングコートは風で靡き、中はそのコートの所為で見えない。下は黒のズボンに膝まである黒い厚底ブーツは荒縄でぐるぐると巻いていた。

首には黒いマフラーを巻きつけ、手には指先がない黒い手袋、腰には両手がふさがらない、邪魔にならないようにベルトでしっかりと固定した小さな四角いカバンがあった。

そして肝心の顔はロングコートとのフードを深く被り、ギリギリ見えそうな目元は茶色のゴーグルと鼻まですっぽりと覆い隠しているガスマスクの所為で、種族も正体も、ましてや性別さえわからない。

唯一わかるのはフードから少し出ている藍色と銀色の髪だけ。




そんな人物はどんな表情をしているかわからないが、三人の方に顔を向けついた。


まず口を開いたのは赤の男。

「初めましてか。まずは自己紹介からさせてもらいたい。俺様は火山の迷宮ダンジョンに認められた、灼熱王・ラキノ!」

次に青の男。


「自分は海底の迷宮ダンジョンに認められた、蒼流王・ブレン」


最後に緑の女。

わたくしはジャングルの迷宮ダンジョンに認められた、翠深王・スィノです」


目の前の人物は微動だにしない。


「俺様は今まで気づくことができなかったこと迷宮ダンジョンに認められた迷宮ダンジョン王の実力と正体を知りたい。だから勝負をしてくれ!俺が勝ったら交流を続けるための同胞になってくれ、その代わり俺が負けたらもう干渉はしない!」

赤の男・ラキノは真剣な眼差しで目の前の人物を見る。

目の前の人物は顎に手を当てて、首をかしげる。その動作は妙に幼い。暫く悩んでいるそぶりを見せると両肩に、リグとグリが飛んできて何やらコソコソと耳元で話している。

するとポンッと手を叩き、パチパチと拍手する。それに二人は照れた様子でモジモジしていると、その人物は二人の頭を撫でた。先ほどの無表情とは考えられない姿だ。そして手の動きで二人を下がらせる。


そして、ガスマスクによってくぐもった声が聞こえる。

「・・・いちおう名乗らせてもらう。俺はこの島の管理をしている。迷宮ダンジョン王としての異名はないが、門番・カラスと名乗らせてもらっている」

バサバサとボロボロのコートが風になびく。

声からして男だろうか?

「君たちの目的もわかった。先ほどの駆け引き、乗ってみよう。俺も情報や噂が入ってくるが、自分がここから出たことがないから、自分の力がどこまで通じるかわからない。

たまに来るやつらはすぐに終わってしまってわからない。だからその条件で飲もう」


その言葉に三人はほっと息をつく。


「だが」

その人物はそこで遮り、ポケットに手を突っ込む。

「俺としては君たち全員と戦いたい。だから、」

彼はポケットから手を取り出す。そして両手の間全てにキラリと光る細いもの。


「纏めてかかってきてほしい。そして知りたい、自分の実力というものを」

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