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第一幕 不幸な青年は夢を見て振り返る

記念すべき第一幕なのに説明のようなもので終わってしまいました_| ̄|○


なんか読みづらかったらごめんなさい

m(_ _)m

「・・・また、あの夢か、」

豪華な部屋にある白いベットに横たわる青年は薄っすら目を開けた。暫く天井を見ていたが、ゆっくりと起き上がり、窓の外を見ると、いつもと同じ高い崖に屋敷を建てているため、海と町が綺麗に見渡せた。そしてふと、窓ガラスに写った自分の姿が目に止まる。そこには夜のような深い藍色の髪にルビーのような紅眼。青年はため息をつき、再び身体をベットに預け、目を閉じた。




ここは魔法や剣の世界・エレフリア。


この世界・エレフリアには大まかに分けて、約五つの種族と六つの国がある。


一つ目は、地上に位置するグロールア王国に住む人間族ヒューム


二つ目は、地上に位置するアッフェスティマ王国に住む亜人族クティノス

亜人族クティノス強靭的きょうじんてきな身体能力を持ち、土魔法を得意とし、他の動物と話すことが出来る。


三つ目は、地上より下に位置するクルダワに住む魔族スコタディ

魔族スコタディは闇魔法を得意とし、魔王と七人の罪人グリマティスがクルダワを統一している。


四つ目は、空に位置するウラノスに住む天族フテラ

天族フテラは光魔法を得意とし、神々や天使たちなどが暮らしている。


五つ目は、別空間に位置するコーロスに住む精霊族ニュンフェ

精霊族ニュンフェは自然の魔法を得意とし、自然の声を聞くことが出来る。


六つ目は、全ての国の中央に位置するケントルメ。

ここでは全ての種族関係なく住み、クルダワやウラノス、コーロスに安全に行くための道がある。



魔法には様々なものがあり、これも大まかに分けるとなると火、水、土、雷、風、氷、自然、光、闇、無などあるが、複数使えるものも多くあるなど、未だ謎が多くあり不明である。



この世界では魔法が重視されていた。

そしてその人の魔法の力、通称・魔力は色で分けられている。

透明は全くなし。灰色は少し弱い。黄緑は普通。黄色は少し強い。ピンクはかなり強い。

プラチナになると、滅多に見ることはない。








青年、スキア・パノルゴスはグロールア王国のドラゴンハンターを育てる町のさらに外れの崖の上にある屋敷に住んでいた。

そして王国に仕えているパノルゴス家はドラゴンハンター、退治屋としてその名をこの世界に轟かせ、その家を知らぬものなどいないに等しかった。



しかしそれはこの人間国の中だけでだが。

先王が亡くなり、新たにその息子、娘の兄妹がこの国を継いだことにより、だいぶ変わってしまった。

グロールア王国に住んでいる大半の人間族ヒュームは他の種族を蔑み嫌い、その考えが傲慢で、強欲な人間の本性を面に出させてしまった。


パノルゴス家も過剰なまでの殺戮をこの人間国だけでなく、他の国でさえドラゴンたちにしていた。正しく、“この国に例え少しでも無断で足を踏み入れたのなら命が散ると思え”。いつの間にかそう言われるようになり、ドラゴンの姿はいつしか伝説になっていった。




そしてそんな 家に生まれたスキアは、生まれたときから不幸な運命を辿ることが決まってしまった。


本来、パノルゴス家には赤毛青目の容姿、そして黄緑からピンクの魔力を持ち、全てにおいて完璧とまではいかないが、その家にふさわしい者が長男として生まれ、ドラゴンハンター一族を率いて、その後に生まれたものはその長男のサポート役と決まる。だから必ず先に生まれた者が必ず後継者として引き継ぐことが誇りであり、誉だった。


しかし双子の兄として初めに生まれたスキアはその今までの一族の誇りを裏切った。


まず、双子の兄として生まれたスキアは深い藍色の髪に紅眼の容姿で生まれた。そこだけだったのならよかったのだが、なんとこの世界で重視される魔力が透明だったのだ。さらにその上、治らない病気持ち。正にドラゴンハンターとして生きてきたパノルゴス家の誇りを穢す厄介者でしかなかった。


兄の方に失望した家族や親族は始めは捨ててしまおうとしたが、もしこの家のものとばれたならば、プライドはズタズタだ。そう考えた一族はスキア一つの部屋に閉じ込め、ストレスの捌け口、または影武者として育てようと考えた。



それから16年間、スキアはこの部屋という世界に閉じ込められて生きてきた。

スキアに話しかける者など誰もいなく、ひっそりと。




「兄さん、入るよ」


いや、一人だけいた。どんなに一族から反対されようとも、スキアが冷たくしようとも、16年間ずっとスキアのそばにいた者が。



ドアが開き、そちらに目を向けるとそこに立っていたのは一人の青年


炎のように綺麗な赤い髪に透き通るような青い眼、そして隙を見せないような姿は堂々としている。


「今日の具合は大丈夫?」

そう言ってお盆を持って慣れた様子で近づく一族の期待の誇り。


双子の弟、フェス・パノルゴスだけは。

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