第零幕 とある少年についての話
こんにちはm(_ _)m
深川イルカです、よろしくお願いします
前に書いた小説と新たに考えた物語を混ぜ合わせています。
こんな作者ですが、気長によろしくお願いしますヾ(@⌒ー⌒@)ノ
とある少年の話をしよう。
少年の生涯は不幸だった。
まず、少年の母親も父親も子供を望まなかった。母親も父親も二人さえいればどうでもよく、子供のことがわかったのはもう後戻りができないところまで来てしまい、仕方なく産んだこと。そして二人は子どもを捨て、二人は駆け落ちしたが、その途中で事故に遭って亡くなった。
そして置いて行かれた子どもは親戚中をたらい回しにされ、その度に「お前が生まれたからあの二人は幸せを奪われたんだ」と、暴力を振るわれ、暴言を吐かれ、疎まれた。
学校は家にいてほしくないと行かされたが、転々と転校させられ、必ずいじめられた。
それは大抵その預けられた親戚の子どもだったり、親切にしてくれたりする子どもだった。
そのことにより少年は、心も体も傷ついていき、人の温かみを知ることなく、表情も出さなくなり、最低限のことしかしゃべらなくなった。
そしてそんな生活が十年続いたある時、とある親戚が少年を引き取った。それと同時に四人の男女と出会った。
引き取った親戚は少年を甲斐甲斐しく、優しく世話をした。
四人の男女は少年がいじめられていたら必ず止めに入り、手当などをしてくれた。
少年ははじめは信じてはいなかったが、そうして月日が経つ内に、少年の体にあった傷が少なくなり、四人といるといじめにあうこともなくなっていった。
そうして少しずつ彼らに心を開き、さらに月日が経ったとき、少年は絶望のどん底に落とされる。
ある日、家につくとそのには誰もいなかった。おかしいなと思っていると黒ずくめの男たちが入ってきて、ある紙を見せた。そこには一生働いても返すことができないような額の借金が書かれていた。
少年を引き取った親戚はその借金を肩代わりしてくれる人を探し、そこで目に止まったのが少年だった。
少年はそのあとなんとか逃げに逃げ、着いたのが学校だった。
せめて、彼らだけには最後に会いたいと彼らが放課後いつもいる屋上のドアを開けた。そこにはいつも通りの彼らがいて、今の出来事を話した。
すると四人は急に笑い出し、そうしてこういった。
“まさかこうもうまくいくなんてな。いじめを考えて指示を出してたのが親戚や自分たちで、そのことに気づきもしないで、縋り付いてくる姿はまさに滑稽だったな”と。
少年は目を見開いた。四人が近づくにつれ、少年は後ずさる。そしてフェンスに触れた時、フェンスがぐらついた。
“どうして・・・”
“まぁ、単なる暇つぶしだよ。親戚の人は借金と恨みだったんだろうね。自分たちに頼んできたんだから”
そんな、と少年がフェンスに寄りかかった時、フェンスが傾いた。
“え・・・”
少年の目には工具を持った四人。
“まぁ、もう飽きたし、いらないや”
それを最後に少年の記憶は途切れた。