撃沈な私と幸せな二人
次の週の月曜日、朝の目覚まし時計がなる前に起きた。
・・・学校、行きたくないな。
思ったよりだいぶ凹んでるらしい、私。
今日、平気な顔してあの2人に会えるのだろうか。
珠美からはほら見ろって言われるんだろうな。
あー、行きたくない!
そうは思っていても習慣とは恐ろしいもので。
起きてみたらお腹が空いていた事に気づいて朝ご飯を食べ、終わったら着替え、天気予報を見たら家を出る・・・。
自然と体は動くわけで・・・。
学校に着いちゃいました。
しかもちゃんといつもの時間に。
そしたら会っちゃうじゃんよぉ・・・。
2人が一緒に教室に入って来るとしたらもうすぐな訳で・・・
「おはよー、麻夕ちゃん」
「園田、はよ」
「・・・おはよー」
にこにこ笑顔の美樹ちゃんと、幸せオーラ満載の須賀くんから朝の挨拶をされてしまいました。
もう、なんていうか、春、だよね、周りの雰囲気が。
もう春は終わったよね?今はもう夏になろうとしてるよね。でも、2人、特に須賀くんの周りはお花畑が見えちゃうよね。
・・・よかったね。
ため息をついて机に突っ伏していたら、また声を掛けられた。
「はよ。・・あいつら、くっついたんだ」
「林くん・・・。おはよ。そうみたいだね」
顔だけ上げて、だら~っと答えた。
「お前、全然大丈夫じゃなさそうなんだけど?」
「うるさいなぁ。今自分と戦ってんの。これに慣れなきゃいけないんだから」
「そんなに苦痛なら止めちまえばいいのに。んで須賀に言えば?私の方がす」
「ストーップ!絶対ダメだからね!絶対言わないでよ!」
「何?朝から騒々しいなぁ」
「珠美~」
林くんと言い合って、珠美に宥められて。ちょっと気分は落ち着いてきた。
林くんが言うように、珠美も私の様子が違うのを心配してくれて。
こんなに違うのに気づかない須賀くんがおかしすぎるって珠美は呆れてた。