次は空、して空は黒
はい、多分前回から半年程開いたと思います。
いや、ほんとに半年間隔でやるつもりはなかったんですけど・・・
まぁ許してください
はい、私はどこにいるでしょう?
そうです!皆さんの答えは多分間違いです!
ただいま私は天界に居ます、そして良く分からないまま大量にある桃を食べています。
確かに桃は好物のうちのひとつですが、ねぇ?限度ってあるでしょう?
好きなものでも飽きるときが来るんですよ。
こっちはコアラがユーカリしか食べないみたいな感覚でも無いし
人間だからね?そりゃあ色んな物食べたいよ。
ただ、この目の前に居る二人にはそんな言い分は聞かなかった。
比那名居天子と永江衣玖
会うやいなや家の中に引きずり込まれ、それで山のようにある桃を食わされているという今の構図になる。
「もう無理、きつい」
「いやいや、もっと!どうぞどうぞ!」
「そうですよ、もっと食べてください」
こういうのはもっと食べれる人にお願いしていただけませんかね。
かれこれ1時間経ってまだ2個しか食べれてないのですが
ただ、引きずり込まれる前にそこそこのやり取りはあったのだが
【霊夢】の名前を出した途端に態度が急変
おい、あいつ何やりやがった。
まぁいい帰ったら問い詰めてやろう、挨拶に行くだけでこうなるのはおかしい。
絶対に何か吹き込んでいるはずだ。間違いない
「霊夢の言った通り相当少食みたいね」
「そうですね」
言ってたのか、言ってたのかよ。
これで問い詰めも捗るというものである。
まぁ食べれないのが分かってもらえたみたいでとにかく桃地獄は終わった。
それにしても、食べ物が桃と何か良く分からない物しかないとは何事。
ここの住人の栄養バランスは果たして大丈夫なのか・・・
まぁ実質人ではないから栄養なんて考えなくてもいいのかもしれない
「とりあえず、こっちに住む事になったからよろしく」
「はいはーい、りょーかいりょーかい」
人の話を聞いていない、全くテキトーなやつである。
この自慢の折れないだけの棒で叩いてやりたいぐらい
まぁ初対面の人にそんな事をするほど非常識ではないとの自負はあるので
控えさせていただくが。
この天界と言う所、かなり悟った人たちの集まりなので恐ろしいほど何も無い。
娯楽のごの字も無いぐらいなにもない、四六時中桃食べるくらいしかやること無い。
ここまで何も無いとぼーっとするのが趣味というのも通用しそうな勢い
さて・・・雑談もそこそこ尽きてきた。
今までの挨拶周りで最速タイム出るんじゃないのか?ここ
その後は天界を案内してもらい、また帰って雑談。
再び桃を食わされそうになるもこれを見事回避
とにかく危なかったとしか言えないのだが~
「やっほー香織元気?」
「元気じゃないから帰ってどうぞ」
「せっかく気分高めで来たのに随分な扱いね」
「神社で待ってればいいのに何故出向いたのか」
霊夢がやってきた。
まさかこんな突然やってくるとは思わなかったのだが
マンネリ化していたこの状況を考えれば救いなのかな?
まぁとにかく用が無ければ動くような人ではないので来たという事は何かあるんだろう。
霊夢は天子と衣玖の二人に何かを伝えている様子で、伝えられた二人も相当焦っているみたいで。
完全に取り残された人からすればここまで意味不明な状況も無い。
「という訳で二人はそっちに向かってね、そこのおまけはこっちで処理するから」
「何のあれもなく普通に酷い言い方だな」
「まぁ一応アンタにも説明しておくわね」
んで、説明を聞く限りは永琳が何かやらかしたらしく、うん、何かやらかしたんだって。
とりあえずおまけである俺は歩いていかされるハメになったのである。
さて、場所は変わって博霊神社。
ひとつ訂正させて頂きたい、先ほどここまで意味不明な状況も無いと言いましたが、もっと意味不明な状況がここにありますので謹んで訂正致します。
黒いですね、空が黒いですね。
夜は暗いなんだけれでも、これはどうみても黒い。
それに何が変だって空黒いのに太陽確認出来るしこっちも昼間みたいに明るい
青から黒にシフトチェンジしていた。
うむ、なんとも趣の破片すら感じられない光景である。
まぁとにかくこれを何とかいけないのであって、ある意味異変とも言える。
周りの様子を見る限りかなり和気あいあいとしていて、とても緊迫している状況とは言いがたい、慣れてるというものあるんだろうな、きっと
「さぁここに集まってもらったのはこの空をどうするかよ」
霊夢がみんなを集合させてそう言う。
「じゃあ、この顛末を改めて説明するわ」
永琳謎の薬を発明する
↓
誰かに飲ませようと画策する
↓
鈴仙を発見する
↓
追いかけている最中に転び、謎の薬をこぼす
↓
気化しこの様
効能は絶対に聞きたく無いと思った。
何より飲みたくないと思った、この前でさえあんなんだし。
空を黒くする薬とか、やっぱりこの人は根っからのマッドサイエンティストである。プロ意識の高さだけは認めようと思う。
ところで、ひとつ案が浮かんだのだが、どう思う?
「同じ薬の空色作って塗りつぶしたら?」
太陽とかに全く影響はないので色だけ変えれば良いと思った。
成功するかは別としてこれが一番まともでは?
とにかくこれが案外好評ですぐに実行に移す事にした。
「じゃあ、これを撒けばいいのね」
実行は霊夢、とりあえずこの人に任せておけばいい。
「3,2,1それっ!」
薬もとい恐ろしい液体を撒いて気化して・・・
「これ・・・成功?」
「いや、絶対失敗だな」
霊夢よ、これを成功とは言わないよ。
黒が強すぎてなんかもっと気持ち悪い色になった。
中途半端に明るい色が加わったので黒から毒々しい色に進化した。
「さぁ、俺は案を出した、残りは頑張れ」
俺はここでフェードアウトさせてもらう、結論黒は最強という事だ。
神社の裏に回って一人でのんびりしていると隣に妖夢が現れた。
妖夢はいきなりガスマスクを取り出して、付けてみて下さいと言われた。
さぁ、10分程付ければ分かると言われたのでそのまま付けていると・・・
お~これは空が正常な色に戻っていくぞ・・・ってあれ?
「あれ?これ~まさか?」
「多分、そのまさかです」
これ、向こうの連中に言ったほうが良くないか?
思い立ったが吉日、即行動に移さねば
説明中...説明中...ガスマスク渡し中...現実を見た模様。
さぁ、これは幻覚を見せるような効果があるということで
ガスマスクでなんとかなるという事は・・・
えーひとつ、これは空気より重いということ
ふたつ、10分程で効果は無くなる
みっつ、さぁそれが分かったからと言ってどうすればいい。
この気体を浄化してしまえば何事も無かった事になるのであるから
浄化するか誰かが全て吸うか、さぁどうしよう。
まぁ放置しておけば、気体は水に溶けるなり、植物に吸われるなり
別に解決のしようはいくらでもある。
その旨を伝えた瞬間神社から人が消えたのは内緒だ
ちなみにここで集められた人が多かったので周らないといけないはずの挨拶周りが簡単に済んでしまったのは内緒にしなくてもいいや。
明日からまたちょっとしたニート生活が始まりそう(始まれば良かったのだが)
その日の晩
「今日は疲れたわね~」
「誰のお陰で解決出来たのかね」
「さぁ?知らない」
なんと薄情な、相変わらず酷い。
まぁまだ空の色は変わってないから完全解決でもないし、ヒントは妖夢から貰ったので、ごっつぁんゴールみたいな側面もかなりあるが・・・
と、とにかく知らないは酷いだろうと言いたい。
そうだそうだ、それと天界であった事を言わなくてはならない
「そうだ霊夢、天界の連中に何言ったんだ?」
「しーらない」
「なんと」
どこまで言ってもはぐらかすつもりか・・・
よろしい、ならば戦争だ。
「知らないはないだろう、霊夢の名前出した瞬間態度がおかしくなったぞ」
「あ?は?」
「いえ、なんでもないです・・・」
「よろしい」
さぁ実力行使の間も無く決着は着きました。
そうだ、居候だったの忘れてた・・・変に機嫌損ねさせて追い出されたらやばいな。
「あ、別に追い出したりはしないわよ?」
「あい?あ、じゃなくて、いきなりなに?」
「はぁ・・・考えてる事ぐらいなんとなく分かるって」
「お、おう・・・」
霊夢には一生敵わないと改めて実感させられた一日でした。
さぁ、これから何回敵わないと実感させられるのだろうか。
さぁ久しぶりであります。
(1年くらいかけて2話しか更新していないから本作の設定を忘れかけている事実、たまに矛盾が発生するかもですが、まぁそこら辺は多少はね?)
とにかく、これからはがんばって更新しようと思うのでよろしくお願いします(2度目)




