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暴虐皇子のやり直し「同じ失敗は繰り返しません!」  作者: nayaminotake
第一章 暴虐皇子のやり直し開始

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第20話 もう一人の転生者

●グネビーside


『その上で、この学園内に流布しているリリス嬢が陰湿な嫌がらせに加担、あるいは首謀しているという内容について、このアーサーの名において全て虚偽である!と、ここに明言する』


『最後にこれだけ伝える・・・今回の件でリリス=ミョルニルに対し不当な扱い、及び言動を俺は絶対に許さない!言いたいことは俺に言え!』


『以上だ!』


学園の敷地内にあるカフェでBクラス(普通クラス)のクラスメート2人と放課後のお茶をしっていたら、突如鉄塔の上にある音声出力用魔道具からアーサー様の声で、全校生へ向け音声放送が始まった


今日の昼に殿下を見かけ挨拶した辺りから違和感を感じており、殿下の放送は始まると同時に胸の奥で言い知れない不安感が押し寄せて来る


同席している2人のクラスメートも、他の客も、いや従業員の人達ですら殿下の放送に釘付けだ


(不味い、不味い、不味い、不味い、不味い、不味い・・・・)


殿下が淡々と語るその内容に、徐々に顔の血の気が無くなるのを感じた


「ね、ねぇ・・・グネビー・・・今の殿下の言ってる事って貴方の言っていた事と全然・・」


「ど、どう言う事?貴方に嫌がらせしてたのはリリス様では無いの?!ねぇ!」


人生で何度目に味わう絶望だろう・・・・


気付けば自分の唇を噛みすぎ口の中に広がる血の味が、先ほどまでの甘いカフェプレッソの味を上書きしていく


(この世界でも私はっ・・・)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そう、私は別の記憶を持つ・・・ファンタジー風に言えば転生者とか言うジャンルになるのだろうか


私の以前の記憶でいうと、前世では地球という星の日本と言う国で、高校生相手に日本史と呼ばれるその国の歴史を教える教師という立場だった・・・その後は・・・思い出したくも無い


そんな私の前世での名前は不義ふぎ 理子りこ


自分で言うのもアレだが、容姿にはそれなりに自信もあったし実際に今までに何人もの恋人が居た


しかし、将来の安定を求め、就いたこの教師という職業・・・恋愛という要素とは程遠い職業である事を嫌と言う程痛感してしまう


別にモテないとかそういう事で無い、実際に何人からも告白された。


だが、それも全て高校の生徒


大体こいう連中は、大人の女性に憧れるメルヘン脳か、単に大人の女とヤリたいだけのサル脳か、先生を彼女にしたという優越感に浸りたいだけの自己満脳であるガキばかり・・・


そんな連中に、「生徒との不謹慎な関係になってはならない」という、お決まりの教職者としての不文律を破るリスクを負う訳が無い、私は若いサル共を傷つけない様に適当にあしらう術を身につけ、人気を落とさずでも相手をせずの立ち位置を確保していく・・・


世間を知らないガキとは言え、チヤホヤされるのは女としては史上の優越に浸れる瞬間だ・・・そう私は思っていた


しかし、時とは無情・・・新任の頃は頻繁にあった男子生徒からの告白も年齢を重ねるごとに減って来る


「フフフ、今日クラスの男の子から告白されちゃいましたぁ~」


「あら、それは嬉しいわねぇ~教師とは言え女、告白は幾つになっても胸がときめくわよね」


今年から採用された大卒の若い女教師が嬉しそうに、私を含めた先輩女教師にそう報告して来た

(チッ若いからってマウント取ってんじゃねぇよ、このドブスが!)


「あぁでもぉ理子先輩も昔ぃ、すごい男子生徒からモテたって聞きましたぁ~大変だったんでしょ?む・か・し・は」


(コイツゥゥゥ!!)


目の前で他の同僚には見えない様に私にだけ向ける勝ち誇った様な眼・・・22歳の若い今風の新米教師が27歳になった私に対しマウントを唯一取れる「若さ」を目一杯強調し勝ち誇る


「そうね―――貴方も5年もすれば私と同じ年齢だから」


「そうですよね!私早く理子先輩の様になりたいですぅ―――あっでも理子先輩その頃には、さん・・あっ池綿いけわた先生―――」


(このガキィィ今30歳とか言おうとしたなぁぁぁ!!)


メスガキは、私の隣のクラスの担任である池綿先生に甘えた様な声色で、さっき私らに話していた内容を復唱して説明していた


メスガキに纏わり付かれ困った表情をしている池綿先生と一瞬目が合い、苦笑いして返すと彼も同様に苦笑いで返してくれた・・・


(まぁ今は楽しいから良いか・・・)


受け持つクラスが変わり、1年だった生徒が私の受け持つ2年に進級して来た所で私の教師人生の転機が訪れる


イジメだ・・・


クラスに一人は居そうな、デブの不細工・・・名前は茂部、しげべと読むんだけど、クラスの皆からモジられ「モブ」、下の名前の「武太」も「たけた」を「ブタ」と呼ばれクラス最底辺のザ・イジメられっ子的な立ち位置のヤツが、私にイジメの相談をしてきた・・・

最初はこれでも教師だからと真面目に応対していたが、イジメは無くなるどころか更に激しさを増して行く

だが、まぁ悪いが私もイジメてる側に激しく同意だ、キモブタは見た目がマジ生理的に受け付けない、匂いが本能的に受け付けない、視線が精神的に受け付けないと・・・人に嫌われる要素マシマシのくせに自分で改善する努力をしない、イジメられて当然だ


「先生・・・俺のイジメ、本当に学校で動いてくれてるんですか?」


「えぇ勿論よモ、し、茂部君、私もだけどこの学校は全ての生徒が気持ちよく学べる事を校風としてるの、必ず先生達が何とかするから、これからも何かあったら遠慮なく相談してね」


そう笑顔を張り付けてはいるが、さっきからコイツの視線が私のスカートと股の隙間をチラチラ見てるのマジで寒気がして吐きそうだ、死ねよこのブタがよ!


・・・・・・その日の放課後


「ったく、うちのクラスのブタがさぁ~虐められる虐められるってしつこくて・・・んで私の所に来るたびに私のスカートと股の所チラチラ見てきてさぁ~マジキモイってぇ~の!」


私は階段下の踊り場で池綿先生と自販機のコーヒーを飲みながら今日もキモブタの愚痴を聞いてもらっていた


「あぁあのポッチャリ君ねぇ~俺のクラスの女子からもキモがられてるよ・・・てか、今日終わったらさぁ久しぶりにどうかな?いいホテルでディナーを予約してるんだ」


「良いわねぇ、あのキモブタの視線の気持ち悪さ、美味しいワインで消毒しなきゃだ」


「フフ・・・それとボクのココ・・・だろ?」


「ちょっやめてよ、ここ学校だよ?誰かに聞かれていたらって・・・んんん・・・」


(既婚者イケメンはやっぱ燃えるわ・・・私より若い奥さんに女として勝つこの優越感、あのメスガキが色目を使って媚びてる、学校一のイケメン先生が私の身体の上で必死になって腰を振る姿、たまらないぃ!)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・


「今の嫁なんか、理子と比べたら雑魚だよ雑魚」


「へぇ―――でも、あの新任のメスガキに言い寄られて満更でも無さそうだったけど?」


「何言ってんだ、ガキに興味は無いよ、俺がこの世で一番愛してるのは・・・君だよ理子・・・」


「もぉ~またぁ~もうすぐチェックアウトの時間だよ?んっあッン!」


イケメンの首に腕を絡ませ、荒い息遣いの中激しくぶつかる体の音がホテルの室内に響く・・・


「理子ぉぉぉ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「もぉ中にしてぇ―――出来たらどうしてくれるのよぉ―――」


「ふふ、その時は嫁と別れて理子と一緒になるさ」


「あら、そしたら私、貴方の若い奥さんに恨まれちゃうわね・・・フフフ」


私は知らなかった・・・今、この刹那の排他的な優越と快楽の先に、この世の地獄が待っている事を・・・

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