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暴虐皇子のやり直し「同じ失敗は繰り返しません!」  作者: nayaminotake
第一章 暴虐皇子のやり直し開始

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第16話 最愛にして最悪の女、グネビー=ロルヴァとの出会い

「あっ?!アーサー様ぁ―――!」


備品倉庫のある校庭から校舎に戻り昼飯を食べ損ね空腹に鳴る腹を擦っていると、今この世で一番会いたくないヤツに出会ってしまった


「ちっ・・・・グネビーか・・・」


1階の下駄箱付近の階段から友人と思われる女子生徒数名と一緒に降りて来たヤツは、他の友人に断りを入れ俺の方へとトコトコと寄って来やがった・・・


他の友人は「お幸せに~」とか抜かしながら、俺へ会釈し1階の廊下の奥へと消えてった

恥ずかしそうに頬を染め「も~!」と、パンチする素振りを友人達に向けてお道化け目の前の最悪女グネビー


「珍しいですね、アーサー様がお昼休みに校庭に出てるなんて、ランスロット様とご一緒では無かったのですか?」


俺の背後を確認するように顔を覗かせる最悪女グネビー


「あぁ・・・今日は一人だ食欲も無いんでな、少し一人で学校の庭園を散歩していた」


「まぁそれは!お体の具合が悪いのですか!?でしたら一緒に医療室に・・・」


心配そうに俺の右手を両手で掴み、廊下の奥にある医療室へと手を引こうとする最悪女グネビー・・・俺は右手を引き奴の両手から自分の手を抜く


「?いかがされました?アーサー様」


「いや、別に病気という訳ではない、悪いが少し一人で考えたい事があってな」


「!?悩み事ですか、でしたら私が力になります、アーサー様のご心労が少しでも軽くなるように!」


最悪女はせっかく外した右手を再び握り直し、豊満な自分の胸にその右手を擦り付けながら、潤んだ瞳で俺の事を見上げてくる


(1周目を経験して無かったら、これはコロッと騙されるよな・・・)


この最悪女グネビーとの出会いは彼女が入学して来た今年の春・・・


『きゃぁ!』


「危ない!!」


校庭に咲いている桜の木から、何か黒い物体が落ちてくるのが見え、とっさに両手を伸ばした


「ほぇ?あ、有難う・・・ござい・・ます・・えっ!?」


俺の腕の中には、亜麻色のボブヘア、大きく垂れた茶色い瞳、その目元には愛らしいホクロ、そして潤んだ唇、極上の果実を思わせる大きく膨らんだ胸・・・胸?


俺は、抱きとめた彼女の豊満な胸をおもいっきり揉みしだいていた


「うわっ!こ、これは不可抗力というやつだ!!」


「は、はい!そ、それはわかってます!!」


桜の木の上で降りられなくなった子猫を助けようと、木によじ登った所、足を滑らせ転落・・・そこにたまたま居合わせた俺が間一髪彼女を抱きとめた


まさに運命・・・そう俺に感じさせた、目の前で膝をついて子猫の頭を撫でてる彼女の後ろ姿を見つめ、自分の胸の動悸が激しく高鳴るのを感じ強く抑える・・・


彼女を見ると、胸が苦しくなるのに奥の方は熱く、頭の中が麻酔でもされたかの様にフワフワと気持ちよくなる。

もっと彼女を知りたいと思った

もっと彼女に触れたいと思った

もっと彼女と一緒に居たいと思った


そして彼女が欲しいと思った・・・


彼女の名前はグネビー=ロルヴァ・・・今年からこの帝国貴族学園に通う17歳のロルヴァ男爵家の3女。

俺もよくは知らないが、ロルヴァ男爵家は田舎の地方貴族でありその家計は常に厳しく、グネビーの姉達も学校に通う間もなく他の貴族の家に嫁ぎに出されたらしい

当然ながら、これほどの器量を備えたグネビーも、16歳になれば他の貴族の何番目かの嫁にと嫁ぐ予定であったが、原因不明の急病により倒れ半年近く生死を彷徨っていた為、婚姻の話は流れてしまい

ようやく回復した時には、貴族学園へ入学する年齢になってしまっていたのだ


貧乏男爵ではあるが、一応は貴族・・・他家への体裁も有った為学園に通わす為に私財を売り、娘達を嫁がせた家にお金を借り、何とかグネビーを学園に通わす事が出来たのだと


だから、グネビーの着ている制服は誰かが着てた古着であり、教材も中古・・・鞄やその他の備品も全て中古というお粗末ないでたち・・・だが、俺にはそんな彼女が他の誰よりも眩しく輝いて見えていた


「お、俺は学園3年アーサー=ヴァルハラ・・・この帝国の第一皇子にして皇太子だ」


「っ!皇太子殿下!?」


慌てて俺に向かって土下座しようとするグネビーの両肩を支えそれを阻むと、彼女の大きく美しい瞳を見つめ


「畏まらなくていい・・・俺は君の事をもっと知りたい、グネビー=ロルヴァ・・・」


差し出した俺の右手に、驚いた顔をしながらもおずおずと自分の左手を添えるグネビー・・・


俺は力強くグネビーの手を握り引っ張り上げると、、彼女はその勢いで俺の胸の中へとストンと収まり、そのまま俺は彼女を強く抱きしめた


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


今、あの時の事を思い出せば、違う意味で胸が苦しくなる・・・自分への反吐が出そうなくらいの嫌悪によって。


そう、あの瞬間が俺の初恋にして最愛の女性との運命の出会い・・・そして破滅の運命へと誘うクソ悪女との出会いだった・・・



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