1話
今回から5番目の王子目線で進みます。
僕の1日は予定確認から始まる。
「ふぁ〜おはよ〜。…エマ、今日の予定は?」
「おはようございます。王子、本日の予定は―――。」
初めまして!僕はこの国の5番目の王子をしてます!
好きな食べ物は――とうもろこし×ステーキ。
好きな授業は――数学×国語。
好きな魔法は――風×水。
どこにでもよくいる普通の王子で、
「……以上です。王子、身支度をいたしますので、こちらへ。」
「うん!ありがとうエマ!!」
腐男子です!
「今日の朝ごはんは、なにかなー?エマ!」
「本日の朝食メニューは蒸し鶏のサラダに――」
わくわくしながら朝ごはんのメニューを聞いていると、
「やぁミオ、おはよう。よく眠れたかい?」
「リアン兄上!おはようございます!!はい!!たくさん寝ました!!」
リアン兄上から声をかけられた。
この方はこの国の第1王子で僕の1番上のリアン兄上だ。
リアン兄上は僕の10歳上の20歳で品行方正、文武両道。溢れるカリスマ、全身が宝石で出来てるみたいにキラキラで、国民からの人気も高い次期王国候補なんだ!
今日もリアン兄上はかっこいいなぁ!
……前回は攻めのモデルにしたから次の新刊はリアン兄上が受けの本にするか…
リアン兄上が僕をヒョイっと持ち上げて、僕とエマの目線が同じくらいになった。すると、
(…それなら前々回描きあげた取り立て屋(ライリー殿下モデル)×貧乏教会の神父(リアン殿下モデル)の続編はいかがでしょう。)
とエマがアイコンタクトをしてきた。
(ナイス、エマ!いいね!休み時間にお話のプロット考えよっ!)
「ふふ、ミオは本当に侍女と仲がいいね。」
見つめ合う僕とエマを見ながら、ふんわり笑うリアン兄上。
……これは、『母性あふれてる系受け』ですわ。
「はい!エマは僕の…”ふくしん”?みたいなものですから!」
「恐れ多いことです。」
ドヤっと胸を張る僕と頭を少し下げるエマを見て、少し納得がいったような顔で
「もしかして…”腹心”のことかい?あははミオはまだ小さいのに物知りだな!」
と褒めてくださるリアン兄上。
……リアン兄上の笑顔を見て突如ひらめく、
――元は喧嘩上等な孤児だったが、教会の神父に救われ更生して神父になり、自分を救ってくれた神父と2人で、
孤児院が併設された教会を支えていたが貧しく、良くない輩(攻め)に借金をしてしまい、教会に取り立て来た攻めに「…子供達ではなく、私を…連れてけ…!」で攻めに手篭めにされる受け…
というストーリー。よし!これを軸にして……
考え込んでる僕に柔らかく微笑んだリアン兄上が
「何か言ったか?」
と聞いてくる。僕は咄嗟に、
「いえ、なにも」
と満面の笑みを浮かべる。
――僕の1日が始まりです!
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