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王子、脱稿しました!  作者: 邑輝 麻斗
番外編とか
19/54

14話

今日は、アイゼア兄様の魔法の先生が居らしてるんだって!

なので侍女ズを連れて、アイゼア兄様の部屋を覗きに来た僕なのです!

「ほほ、最後にお会いしてから、成長してませんなぁ…魔法の鍛錬はお気に召さないかな?」

アイゼア兄様のお部屋の中から、“若いのにおじいさんの様な話し方”で、手厳しい意見が聞こえる。

一国の王子相手に、ド直球で言えるのって、そうそう居ないよね!

「ちゃんと魔法の鍛錬もしてます!!…最近は、つい剣の稽古に力を入れてしまってて…」

アイゼア兄様も負けじと反論してる。

どれどれ魔法の先生はどんなお姿かな?

…わぁ!エルフだ!!見てわかるエルフだ!!プラチナブロンドの腰までかかる長髪に…

フェッ?!金と紫のオッドアイ?!?

しかもモノクルかけてる?!!僕の兄様たちより属性つめつめじゃない!?!

アイゼア兄様と並んでると、本当に天国に来たのか疑っちゃうレベル!!僕、召されたのかも!!

えぇ〜、ドS上司天使(先生)×ドジっ子部下天使(アイゼア兄様)ってコト〜!?!?

真面目系年下天使(アイゼア兄様)×天然神様(先生)も良き良きの良き〜!!

「あの方は…」

「どうしたの?エマはアイゼア兄様の先生のこと、知ってるの?」

「以前、王子の従者に調査をしてると言っていくつかの質問に答えました。」

「私も同様に尋ねられました。」

「あたしもっスよ!!へぇ〜アイゼア殿下のお師匠なんスねー!」

どうやら、侍女ズは僕より先に会ってたみたい。もう!こんなに妄想しがいのある見た目なら、僕にも教えておいてよ!!

ドアの外で騒いでたのがバレたらしく、アイゼア兄様の執事がドアを開ける。

アイゼア兄様に連れてきて、って頼まれたみたい。

「こんにちは!アイゼア兄様!こちらの方はお客様ですか?僕、お邪魔じゃありません?」

「邪魔だなんてことはないよ、それにミオにも先生を紹介したかったからね。先生、この子が僕たちの弟のミオです。ミオ、この方は僕の魔法の師匠でもあり、王宮魔術団団長のケンダル先生だ。」

侍女ズが少し驚いてる。そりゃあ、魔術団団長自ら従者の調査なんてしないもんなー。

「はじめまして!末弟のミオです!よろしくお願いします!!」

「ほほ、輝ける五番目の星に挨拶申し上げる。我輩、王宮魔術団団長を務めております、ケンダルと申す者ですじゃ。以後お見知りおきを。」

見た目が二十代ぐらいなのに口調がおじいちゃんっぽくて、一瞬脳がバグるね!!

…ショタジジイ!!一気に閃いた!!ショタジジイ良いかも!!

…ショタジジイだと、外見が近しいアイゼア兄様との絡みが上手く想像できないな…

僕がショタだからなのかな……悔しい。

でも、違うところでショタジジイの案は使おう。

「今日はどのようなご要件で、アイゼア兄様とお話しなされていたのですか?」

「今日はね、僕の魔法練度の上達具合と、新しい生徒の勧誘しに来たんだって。」

アイゼア兄様が答えてくれる。

えっ!アイゼア兄様、まだ魔法が上手くなるの?!もしかして、魔王でも復活した?

…魔王×最年少魔法使い…良い…逆でも良し。

…魔王のモデルを誰にしようかな…

「我輩的には「祝福(ギフト)」持ちの四番目の王子とミオ殿下、貴方様に教えたいと思っておりましてのぉ。」

「えっ!僕って魔法使えるんですか?!」

影も形も感じたことないけど!?そんな素振りみじんも感じなかったけど?!僕の魔力!!

「ほほ、見たところ、我輩が見てきたどの生徒よりも…」

「よりも…?」

アイゼア兄様と一緒に続きの言葉を待つ。

じれったいなぁ!!

「才能が…ないですのぉ」

ないんかい!うーん思わせぶりな態度!!

……魔王城のトラップ触手×勇者パーティメンバーの魔法使い(ケンダル先生)で1冊、描いてやろうかな……

「もう、先生!ミオは先生の物言いに慣れてないんですから、もう少し優しく言ってください!」

アイゼア兄様がいつもよりちょっと幼くなってケンダル先生に抗議してる……かわいい。

確かに身内以外の成人男性って、ケンダル先生しか身近に居ないもんね……

僕は本気です系生徒(アイゼア兄様)×大人をからかうのはやめなさい教師(ケンダル先生)ってコト?!?!

逆もいいな……

チラリと侍女を見るエマが教師×生徒派で、エリが生徒×先生派、エナは…いつも通り、どっちもね。

こういう時、大変なんだよなぁ〜

思考の海にダイブしてると、コソッとケンダル先生が僕に耳打ちする。

「(我輩のことは、基本“攻め”で描いてくだされ)」

びっくりして、ケンダル先生を見る。

バレてる?!僕が本を描いてるのバレてる?!なんで?!いつ?!どこで?!?!

ケンダル先生は、僕にウインクして

「さて、我輩は、四番目の王子に挨拶してきましょうかの。」

と言って部屋をあとにした。

…そのあと、どうやって部屋に戻ったか記憶はないけど

「教師(ケンダル先生)×襲い受け生徒(アイゼア兄様)」、

「ドS天使(ケンダル先生)×部下天使(アイゼア兄様)」、

「魔王城のトラップ触手×魔法使い(ケンダル先生)」

の3冊が気が付いたら描きあがってた。

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