神の本心
「ローラン久しぶり!」
「まだ四日しか経っていないぞ。」
アパートに戻ったヒトミは、すぐに四宮神社へ行き、ローランに話しかけた。ローランは少しあきれたように言った。
「アヤにも会って来たの。アヤが住んでいる近くに天満宮があって、そこの神様がすごく面白くて・・。そうそう、その神様がローランにも会いたいから、来るようにと言っておられたわ。」
「・・・」
「とても気さくで楽しい神様よ!」
「・・大阪の神に会うのは初めてだ。明日にでも行って来よう。」
楽しそうなヒトミとは違い、ローランは、あまり気が進まないような顔をしながら言った。
「初めまして、ローランと申します。」
ローランは天満宮の神に丁寧に挨拶をした。
「お前がローランか・・。」
ヒトミから聞いていた話とは違い、天満宮の神は険しい顔をしながら、ローランの事を見ていた。
「いきなりやけど言わせてもらうわ。何、ふぬけた事を考えとんねん!ヒトミは、お前といられる事が一番の幸せと本気で思とる。本物の愛やったら、龍とか人とか関係ないやろ!お前にそこまでの覚悟がないなら、しゃあないけどな。話はこれだけや!」
最後まで怒り口調だった天満宮の神は、言い終えると本殿の中に、サッと姿を消した。
ローランは神の勢いに圧倒されて、しばらくの間、ぼうぜんとしていた。そこに天満宮の神使である牛が現れ、ローランに優しく話しかけた。
「ここの神様は情が厚いねん。ほんまにお前たちに幸せになってほしいと思うておられる。」
ローランは無言で神使の牛と神に頭を下げ、天満宮から飛び去った。




