プロローグ
楽しく書いていこうと思います!
宜しくお願いします。
初めて書きますので、ご助言等御座いましたら何卒宜しくお願いします。
「……ぅ」
「……違……」
俺は、目の前の光景に頭を掻きむしる。
「あなた。どうしたの?」
見慣れた妻の顔が、こちらを覗き込む。
「お父さん。大丈夫?」
見慣れない顔が、俺を見上げていた。
「……がぅ!違う!違う!違う!違う!違う!」
俺は、口から無限に出てくる言葉を大声で叫んでいた。
目の前の妻と娘?が、恐怖に歪んだ顔でこちらを見ていた。
何度目だ!
どうしてこうなった!
何故、こうなった!
何を間違った!
俺は……ただ……
その時、大音量の鐘の音が鳴り響いた。
教会や、結婚式でイメージする、あの音だ。
リーン!ローン!リーン!ローン!
「ハイ!時間です!」
男の声が響いた時には、鐘の音はピタリと止まっていた。
いつの間にか、妻と娘?、俺の家や、目の前の物が全て消えており、そこには、真っ白い光だけが無限に広がっていた。
ここには、男と俺以外は存在しない。
男は、吸い込まれそうな真っ黒な燕尾服を身に纏い、それとは対照的な星のように輝く銀色に輝く髪と、澄んだ空のように青い瞳を持った美しい青年だ。
もう、何百回も見たその顔を、俺は憎悪を込めて見つめる。
「お気に召しましたでしょうか」
透き通った美しい声が、この場に響き渡る。
そう。この声。
この天使のような悪魔の声に俺は騙されたのだ。
「さぁ!選択の時です!」
悪魔の声がこだまする。
「……俺は」
俺は……ただ……
『妻』と『息子』に会いたいだけ