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神様に、身も心も捧げるということ

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

よく分からない小説だと思います。

そうしてえげつない小説の酷評があります。


以上を許せる方、宜しければ。


目が悪い癖に、光度に過敏。難聴の癖に物音に敏感。蓄膿症の癖に香りに煩い。そうして付け加えるならば、接触恐怖症な様だった。兎にも角にも五感が鈍い体質の癖に、それを何処で補っているのかやたらと感性が鋭い人間だった。

そんな彼女は今、椅子に座って借りた漫画を読んでいた。しかし突然上半身が揺れ動くと、そのままバタリと倒れ伏した。暫くして起き上がる。持っていた漫画を僕に押し付けると、ただ一言『体が合わないようだね』とだけ言った。

「まぁ基本手に日本の小説は何でも楽しく読めるんだけどさ、読めないものが三つだけあって、それを思い出したよね」

そう言って彼女は指を振りながら、解説を続けていく。


一つは児童書だった。録に立ち読みもせずに、ジャケットで買ったのさ。これが読みにくくてね。何処がどう読みにくいのか説明しろよって言われたら困ってしまうけれども、兎に角合わなかった。前に読んでいた児童書と同じ文体でありながら、それには遠く及ばなかったからかな? 兎にも角にも、見知ったそっくりさんと話している様で、気持ちが悪かったんだろうね。

もう一つは単純に文体が好きじゃなかった。ヒロインもあんまり好きじゃない。自分のエゴの為に、自分が好きな人の気持ちを利用して動く様な奴でね。その上見掛けが大人しいから読者共々騙しに掛かるのさ。その悪どい性格が受け付けない。人気だったけどね。

最後はまぁ、端的に言って奇書の部類。全く関係の無い言葉と文が繋がって、理解するのに時間がかかる。そうして描写がえげつないんだ。指を切り落として、人体の穴と言う穴に詰め込むなんて表現があるんだぜ? 今でも思い返して気分が悪くなる。こちらも人気だったけどね。


「まぁ、そん子らとは違うけれど、圧倒的に違うけれどね。体が全く受け付けなかった。ずっと楽しく読んでいる筈なのに、目がクラクラして、頭痛がして、気が付いたら倒れてた。きっと題材がいけないんだろうね。無垢に染まった今の体じゃ何も受け付けてくれない。昔は読めたんだろうけどね」

そうして恨めしそうに漫画の表紙に目を向ける。言葉の節々から察するに純粋に楽しんでいたのだろう。けれども読めない事が悔しいのだと思う。

「全く。呪詛の類いというのは、何かしらの媒体を介しても、好き好んで染めに掛かる。そんなに私は美味しそうに見えたかい? ん?」

そうして彼女は借りていた漫画を全て、きっちり耳を揃えて返却すると、別の漫画を読み始めた。内容を聞いたところによると、神様を題材にした、ほのぼのした漫画のようだ。

「神様に身も心も捧げるということはね、こうなるって事だよ?」

そうして彼女は恍惚と微笑む。神の微笑みを、寵愛を甘受する様に。

私にも合わない小説が三つほどありましてね、それを読むと大抵途中で本を閉ざしてしまうんですよ。

児童書以外は人気なので、前者はそのヒロインの性格が、後者は単純に気持ちが悪くなる程場面描写が、合わなかったというだけですよ。

まぁ、そんな話は不興を買うので置いといて。


ここからは考察でも。


神様って基本的に穢れを嫌うんです。

だから傍に置くものも徹底的に潔癖を貫きます。

そうしてこの子も神様を目視出来ないが故に、五感を発達させました。

故にホラー系の小説、漫画は受け付けないし、読もうとしたら気絶します。物を介して穢れを受けるから。


発達しきった五感と、潔癖をこの身に受けたから、些細な事でも過敏に反応する。

ある意味、日常にも支障が出てる。

それでもそれさえも史上の喜び。


これこそが神様に身も心も捧げるという事。

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