表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役令嬢のはずですが、悪役じゃないのは何故ですか?  作者: 希空 蒼
第4章 ソーダライト

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

95/110

第89話 最後の日

 それから、皆の協力によって修復はすぐに終わり、トイフェリンたちは皇宮で食事をとることになった。


 もう、明日にはアオスへと戻る。


 アルドもティーフも、自国へと帰らなければならない。


 そこで最後に皆で集まって食事をしよう、ということになったのだ。


「「これからのメーアの発展を願って、乾杯!」」 


 お酒を飲んで酔ったティーフは、ヘルヘーニルにしつこく絡んでいる。


「独り身同士頑張ろ~う!」

「うるさい!お前と一緒にするなよ、この酔っ払い!」


 ヘルヘーニルは顔を歪ませ、嫌々相手をしているように見えるが、仲良くしてくれていることが嬉しいようだった。


 アルドはお酒に酔うとすぐに顔を赤らめるし、物凄い眠気に襲われる為、呂律が回っていない。


「アルド殿下大丈夫ですか?」

「うん…、だいじょうぶだよ…」


 ソフィアの心配に、アルドはへにゃりと笑顔を浮かべているが、今にも倒れて寝そうだ。


 そんな四人をトイフェリンとヴァイゼは温かく見守っている。


 ヴァイゼはかなりお酒に強い為酔わないし、トイフェリンも実はアルドやティーフよりも強いのだ。


「騒がしい…」

「でもこうやって集まって食事をとれることは滅多に無いことなので、楽しいです」

「…そうだな」


 アルドがそろそろ限界に近いことで、食事は終わりとなった。


 トイフェリンは湯浴みを済ませ、ベッドに横になる。


 ヴァイゼはまだアクストと話しているようで、部屋に戻ってきていない。

 その間、トイフェリンは天井を見上げ考え事をしていた。


(これで全てが終わったのですね…)


 そう安心し全身の力が抜け、自分が物凄く疲れていたことに気づく。

 それもそうだ。海に飛び込んだり、走ることも多かったし、初めて魔法も使ったのだ。


 それに、ここまでとても長い時間が掛かっていた。


 トイフェリンが夢見て、建国祭があった時は春だったのに、今はもうすぐ冬が始まる季節だ。


 今までで溜まっていた疲労が、安心したことで一気に押し寄せてきたのだろう。


 目を閉じて、眠ってしまいそうだった時、ちょうどヴァイゼが戻ってきた。


「お帰りなさい」

「起こしてしまったか?」

「いえ、ヴァイ殿下が戻って来るのを待ちたかったので、眠気と闘っていました」

「そうか。ならもう眠りにつくとしよう」


 ヴァイゼもベッドに横になり、トイフェリンと向かい合う。


「おやすみ」

「おやすみなさい」


 ヴァイゼが目を閉じた時に、トイフェリンはヴァイゼに抱きついた。

 そしてそのまま寝たふりをして、ヴァイゼの反応に気づいていないように振る舞う。


「どうした?」


 目を見開いて驚くも、トイフェリンからの返事はない。

 それから、ヴァイゼもトイフェリンに腕を回しお互い抱きついて眠る形に。


 トイフェリンはヴァイゼの腕の中が心地よくて、疲れもあってすぐに眠りについてしまった。


 ヴァイゼが葛藤しているとは知る由もなく。


(…今日は眠れないかもな)


 そう思ったヴァイゼの顔は、嬉しいそうに笑みを浮かべていた。

読んで頂きありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ