第81話 物語の真相
※ヘルヘーニル視点です。
僕がまだ幼かった頃、公務の勉強の為に父のエーデルの視察についていくことがあった。
その時はまだ公務についてよく分からず、抜け出して街を歩いていた時に出会ったのがソフィアだ。
僕の身なりで身分が高いと分かったはずなのに、気にすることなく接してくれ色々なことを教えてくれた。
そんな彼女の姿に恋に落ちてしまった僕は、彼女と婚約を結びたいと考えるように。
しかし彼女は平民であり、婚約するには身分の壁が。
どうすれば彼女と婚約を結べるのか、そんなことばかり考えていた。
それから長い年月をかけて計画を着々と進めていった。
メーアと同じくエーデルにも聖女信仰の文化があると知り、彼女を聖女にすることが出来れば身分を上げることが出来る。
その為に皇宮の書庫で魔法を勉強していた僕は、エーデルの神官を操り彼女を聖女に仕立て上げることに成功した。
でもそれだけではまだ足りないと考えていた僕は、アルドと婚約しているトイフェリンを利用することを思いつく。
皇太子という身分によって自由に行動することが出来ない分を、トイフェリンに補ってもらおうと考えた。
僕の中ではてっきりアルドとトイフェリンは両想いだと思って、聖女の彼女が婚約候補となったら困るだろうし、この計画はむしろありがたいと思ってくれると思った。
二人が婚約破棄をしないで聖女をどうするかとなった時に、僕が望むことでエーデルとエッセンの国同士関係が良くなるしエーデルの両陛下も許可するだろうと。
それから、聖女ソフィアとその価値をもっと広める為に神官を操り続け、アオス、エッセンに訪問するように仕向けた。
アオスで襲わせた時もヴァイゼの前に物語を知ってるトイフェリンが、性格的に助けにくると予測していた。それでヴァイゼがソフィアに会うことは避けられる。
それに加え、あまり強引なことをしたくなかったけど連れて行かれた後で、自分が助けに行くことで好感度を更に上げられる。
トイフェリンとヴァイゼが知らないところでかなり親しくなっていて、ヴァイゼが来るのが早くソフィアのことは知られてしまったし、自分が助けに行けなかったがヴァイゼがトイフェリンに惚れてくれたのは好都合だった。
エッセンでは少しだけ彼女の思考を弄ったけれど、復興の役に立ったという事実を作りあげた。
僕がメーア出身だったから、他の大陸の作物の育て方とかが役に立って良かった。
竜巻を出すのにエッセンに出向いていて、彼女とも再会出来ると思ったがヴァイゼの警戒により会うことは出来ず。
そして予想外にアルドとソフィアが婚約しているが、メーアまで来た以上もう気にすることは無い。
彼女を手に入れることが出来るなら、どんなことも厭わない。
この計画によってどんな犠牲が生まれようとも、他の人なんてどうでもいい。
読んで頂きありがとうございました。
今回はヘルヘーニル視点の話でした。この話は番外編にする予定でしたが、物語の真相を先に詳しく入れたいと思ったので間に入れることにしました。
次話は80話のトイフェリン視点に戻ります。




