第74話 案内され、行き着いたのは
翌日になり、外へ出かける準備をするようにと使用人から伝言を伝えられた。
準備を終え皇宮の外に出るも、特に説明されることなく馬車に乗らされる。
そしてその馬車は、ヘルヘーニルの乗っている馬車の後を追っていた。
「どこへ行くつもりなのでしょう?」
「時間が朝早くではなく、昼手前なのも気になるな」
「何か準備していたとしか思えないですね」
分からない事が多すぎる状態で、ただ促されるまま過ごすしかなかった。
かなりの時間馬車に乗っていたが、着いたのは海だった。
メーアに来た時にトイフェリンが訪れた海とは別の海のようだ。
馬車を降りたところで、馬車の窓からは見えなかった人物にトイフェリンは血の気が引いていく。
「ソフィア様…」
やはりソフィアもメーアに呼ばれていた。
なんとなく来ることはこれまでの事を考えて察していたが、それでも驚いてしまう。
それに、ここは海だ。
物語ではトイフェリンがソフィアを突き落とす海。
本当に嫌な予感しかしない。
「大丈夫か?」
「…はい」
顔色が悪くなったトイフェリンを心配して、ヴァイゼが心配そうに見つめている。
(しっかりしないと…)
意を決して、ソフィアの元へ歩いて行く。
「ソフィア様、お久しぶりです。お元気でしたか?」
「トイフェリン様!!はい、元気にしておりました!トイフェリン様も呼ばれていたんですね!」
また会えたことをとても嬉しそうにソフィアは話している。
「二人は知り合いなんだね」
そう声を掛けて来たのはヘルヘーニルだ。
「そうなんです!トイフェリン様には色々お世話になっていまして」
「へえ~そうなんだ。じゃあ二人でもっと景色が良い所に行ってみない?」
「行ってみたいです!トイフェリン様行きましょう!!」
(二人で景色の良い所に…。それはやっぱり海でしょうね…)
「行きましょう」
「!!早速馬車に乗りましょう」
ソフィアに腕を引っ張られるも、トイフェリンは少し待って欲しいとソフィアに告げた。
「二人では心配ですし、私の侍女も一緒に行きましょう。宜しいでしょうか?」
「大丈夫ですよ!」
トイフェリンの提案に、ソフィアは快く承諾してくれた。
しかし、ヴァイゼがそのことについて話を止めた。
「待て。それならアクストを連れて行け」
「え?ですが彼はヴァイ殿下の…」
「構わない。良いよな、ヘルヘーニル」
「…構いませんよ」
少し躊躇って了承したヘルヘーニルに対し、トイフェリンの不安は募っていく。
そしてトイフェリン、ソフィア、アクストの三人で行くことになった。
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